展覧会感想「池袋への道」(森山大道写真展ほか)

池袋への道

皆さんこんにちは!

フィルムカメラ系Vtuberの御部スクラです。

今日は、東京の池袋で開かれている展覧会
「池袋への道――近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道」
に行ってきたという動画です。

池袋の西口にある東京芸術劇場をはじめとする3箇所で同時開催されている展覧会で、写真やカメラをやっている人にとっては、森山大道の作品がまとまって展示されているので注目の展覧会といえるかと思います。

それでは、会場を順番に見ていきましょう。

東京芸術劇場

東京芸術劇場

まず、東京芸術劇場。

地下のギャラリー、2部屋を使って開催されていて、うち1部屋が森山大道の写真展です。

森山大道写真展

わたし、いままで知らなかったんですけど森山大道って池袋に住んでいるんですね。
その縁もあって、今回、池袋を撮った作品をセレクトして展示する、ということになったようです。

作品自体は、森山大道といわれて思い浮かぶような、コントラストが高く粒子の見える、いつもの感じです。

森山大道の写真、そもそも最初に写真家として出てきたときは時代の最先端だったんでしょうけど、もはや写真をやっている人にとっては慣れ親しんだ感じで、実家のような安心感、という言葉があてはまると思いました。
あと今回の展示はすべてインクジェットプリントなわけですけど、すっかりインクジェットのモノクロって受け入れられましたよね、いつのまにか。

さて、もう一部屋で開催されている展示では、
1940~1960年代にかけて、池袋からほど近い、豊島区の長崎というところにあった池袋モンパルナスの画家、彫刻家たちの作品が展示されています。
池袋モンパルナスというのは、1930年代から画家向けのアトリエのついた家が立ち並んでいたところなのですが、主に戦後の焼け野原になった池袋、そして西武線沿線の、まだ農地だった頃の郊外の風景を描いた作品が展示されています。

またあとで話しますが、雑司が谷の鬼子母神についての写真も展示されています。

豊島区立郷土資料館

次の展示会場ですが、東京芸術劇場から歩いてすぐのところにある、豊島区立郷土資料館です。

こちらも、東京芸術劇場の展示と同様、池袋モンパルナスの画家たちの作品も含まれていますが、東京芸術劇場の展示から時代を遡って、明治時代から1930年代まで、戦前の作品が選ばれています。

そう、今回の展覧会のコンセプトは、池袋を中心とした豊島区の歴史を遡っていくことなんですね。

小熊秀雄(おぐまひでお)や麻生三郎、萬鉄五郎といった比較的第二次大戦に近い時代の人がメインですが、わたし個人としては、鹿子木孟郎の素描の描き方が、小山正太郎に学んだこともあって工部美術学校の人たちっぽさを感じて良かったです。
それと江戸時代の郊外を描いた地図も展示されています。

雑司が谷 鬼子母神

雑司が谷 鬼子母神

最後に雑司が谷の鬼子母神堂。
こちらは、本当は堂内の見学ができるはずだったのですが、緊急事態宣言が発令されたため、内部の見学はできなくなってしまいました(2021年1月29日現在)。
でも、一応足を伸ばしてきたのですが、雑司が谷の鬼子母神、初めて足を踏み入れたのですが、すぐそばに明治通りが走っているのに非常におだやかな空間でした。
雑司が谷の鬼子母神の創建は1578年ということで、池袋の町ができるずっと前から、その地域を見守っていた場所、ということで、今回の展覧会はここでゴールとなるわけです。
本当は堂内に入って奉納された絵馬を見ることができるはずだったのですが、先ほど紹介した東京芸術劇場にも、堂内の写真や絵馬の写真が展示されていて、少しですが雰囲気を味わうことができます。
でも、ぜひ実際に鬼子母神まで足を運んでみてほしいですね。

全体的な感想

というわけで、池袋の3箇所で開催されている展覧会、「池袋への道」の紹介でした。

東京の豊島区は、漫画家が暮らしたことでも知られているトキワ荘を復元して博物館にしたり、最近かなり文化事業に力を入れているんですね。

今回の展示も、区立美術館を持たない豊島区が最大限頑張った感じの展示になっていて、全体的に質は悪くなかったです。
ただ、池袋の歴史を振り返る、というコンセプトは、豊島区に住んでいる人、縁のある人以外にどこまで響くのか、というのは難しいところだと感じました。
森山大道の写真展は写真愛好家の集客につながっていると思うし、森山大道が池袋を撮ることには必然性があるといえるのでよいのですが。

という意味で、渋谷や新宿ほどには町そのものが注目されてこなかった池袋、豊島区という場所が、必死に歴史を作ろうとして試行錯誤していることの伝わってくる展示でもあると思いました。
池袋という土地、かつてはセゾン文化の中心地でもあったので、けっして文化や芸術と縁がない土地ではないんですけどね。

今回紹介した展覧会「池袋への道」は、2021年2月28日 日曜日までです。
会場によって時間や休館日が違うので、詳しくは以下の公式案内をご覧ください。

東京芸術劇場公式サイトより、展覧会情報ページ
https://www.geigeki.jp/performance/event274/

ありがとうございました。
御部スクラでした。