みなさんこんにちは。
フィルムカメラ系VTuberの御部スクラです。
今回は、コニカのフィルムに関する小ネタ3本立てです。
Contents
1.コニカの期限切れフィルムは劣化が激しいって本当?
まずは、コニカの期限切れフィルムで撮ってみたという内容です。
きっかけ
このことについて取り上げようと思ったきっかけは、佐藤成夫さんのこちらのツイートでした。
コニカのフィルム、信じられんくらい劣化が激しい(というか10年くらい平気で使えるフジが化け物)こともあって期限切れでしか追えない層にとってはもはや解像度やカラーバランスを云々することも出来ず、さりとて以前使ってたという人もネット上には明らかに少ないため謎のフィルム扱いになりつつある
— 佐藤成夫@1日目(土)ラ39b (@sigeosato) November 11, 2021
いわく、コニカのフィルムは信じられないくらい劣化が激しい。
かといって以前使っていた人の情報もネットには少ない。
という内容です。
コニカ 業務用カラーフィルム400(2003年期限)
ということで、コニカの期限切れカラーネガフィルムで撮影してみました。
使用したのはこちら。
コニカ 業務用カラーフィルム400。
2003年期限なので、いまから19年前に期限切れしています。
おそらく常温保存だと思います。
センチュリアなどではないのが残念ですが、せっかくのコニカのフィルムなので、以前分解して露出に問題なく撮れることがわかっている、コニカC35EF ピッカリコニカに入れて撮影してみます。
フィルムを入れました。
フィルムはISO400ですが、かなり期限を過ぎているので今回ISO100に設定して撮影してみました。
コニカのライトボックス
ライトボックスもコニカのものを使います。
光源は蛍光灯です。
今回スマホで適当に撮影したのでフリッカーが出ていますが使えます。
ちなみにこのライトボックス、ジャンクで100円くらいで買いました。
コニカ 業務用カラーフィルム400の撮影結果
それでは、撮影結果を見てみましょう。
今回撮影したコニカの業務用カラーネガをライトボックスの上に置いてみました。
見ての通り、かなり厳しい状態です。
たぶん被っている?のでしょうか。
像自体もかなり薄いです。
でも。
こうやってよーく見てみると、一応なにかが写っていることはわかるんですよね。
デジタルカメラで複写してみます。
反転前の状態がこれです。
それなりの光源で複写すると、こうして一応はなにかが写っているということはわかります。
でも、この時点でかなりキツいです。
反転してみます。
こんな感じです。
あー、うーん……という感じですね。
現像が上がってきた時点でわかっていたことですが、描写がどうとか、色がどうとかいうレベルじゃないです。
これは。
ほかのカットも見てみます。
このとおり、当然ですが劣化が激しいです。
このフィルムを撮ったのは2022年の6月の終わりで、東京は快晴、35℃くらいの猛暑でした。
なので鮮明な写真を撮るなら露出の面で問題は一切なかったのですが、この結果です。
やっぱり、コニカのフィルムって本当に劣化が激しいんですね……。
他のメーカー製フィルムと比較
それでは、ほかのメーカーはどうなのか比較してみましょう。
残念ながらわたしの手元に35mmの期限切れカラーネガで撮った写真はないのですが、
APSフィルムなら、同じくISO400の富士フイルムNexia 400、2003年期限のカラーネガで2020年に撮影したものがあります。
今回のフィルムの19年落ちより2年短い、期限を17年過ぎたフィルムになりますね。
こちらもおそらく常温保存です。
以前、ミノルタVectis S-1の動画で使用したものになるのですが、
この通り、今回のコニカ業務用400に比べるとはるかに写真として成立しています。
Vectis S-1の動画を作ったときは劣化しすぎていて厳しいと感じたんですけどね……。
やっぱり、富士のカラーネガは経年劣化に強いです。
それから、モノクロですがコダックのトライX。
リコーフレックスVI型の動画で使った写真ですが、
たしか2011年くらいが期限のトライXでした。
じつはこれのネガ、ベースがかなり被っていました。
フジのモノクロフィルムはかなり期限が切れていてもベースが被っていることはなかったので、現像したときかなり驚いたんですよね。
どうやら、期限をかなり過ぎてもベースが被らないのはフジだけのようです。
ということで、コニカのカラーネガは劣化が激しいのは本当か試してみた結果、かなり劣化することがわかりました。
もちろん、サンプルが1つだけだし、購入以前の保存状態がわからないのですが、カメラ店の常温のジャンク箱になったもの同士の比較なので、富士よりも劣化しやすいのは本当なのだと思います。
2.コニカミノルタ SINBIで撮った写真
次に。
同じくさきほどの佐藤さんのツイートに、以前コニカのフィルムを使っていた人が少ないということが書かれていましたが、一度だけコニカ、というかコニカミノルタのポジフィルムを使ったことがあったので、当時の写真を紹介します。
コニカミノルタ SINBI 100で昔撮影した写真
使ったフィルムは、コニカミノルタ SINBI 100です。
撮影は2006年でコニカミノルタの撤退が決まったあとです。
実は当時、期限逼迫品として安売りされてたから使ったんですよね。
しかも、人生で初めて使ったポジフィルムがこれでした。
フィルムの潜像はこんな感じで、KONICA MINOLTA SRMと書いてあります。
撮った写真については、正直内容があんまりよくないんですよね。
あんまり上手く撮れてないです。
使ったカメラはペンタックスLX、レンズはたぶんSMC PENTAX-M 50mm F1.7だと思います。
撮影場所は長野県で、この見晴らしのいい場所は麦草峠というところの近くですね。
うまく撮れてるカットもあるんですが、一緒に旅行に行った友達が写っているのでちょっとここでは出せないです。
こちらについては、コニカミノルタの時代のSINBIというのはこんな感じだよ、というちょっとした内容でした。
3.コニカミノルタパン100 / 400で撮った写真
最後に。
こちらもなかなか使っている人がいなかったフィルム。
コニカミノルタになってからの時代の、コニカミノルタパン100、そしてコニカミノルタパン400のネガを紹介します。
コニカミノルタパン100 / 400の思い出
100も400も撮影は2005年。
わたしが写真に興味を持って、モノクロフィルムの現像を教わったばかりの頃のネガになります。
コニカミノルタパンについて覚えているのは、とにかく安かったということです。
2005年の時点で、ヨドバシやビックでの値段が、36枚撮りでそれぞれ
コニカミノルタパン100:210円
コニカミノルタパン400:220円
だったんですよね。
同時期、たしか
フジ ネオパン100アクロス
フジ ネオパン400プレスト
フジ ネオパンSS
がそれぞれ330円くらい、
トライXが370円くらい、
さらには当時、ヨドバシの金色のバルクパッケージのトライXも存在した(3本で800円台)ので、コニカミノルタパンは破格の安さでした。
でも、当時現像を教えてくれた人には、コニカミノルタパンなんて使わないでフジを使った方がいいよと言われちゃったんですけどね。
コニカミノルタパン100のネガと写真
さて、フィルムを見ていきます。
まずはコニカミノルタパン100から。
フィルムの潜像は、コニカパンではなくて、KONICA MINOLTA PAN 100と書いてあります。
写真の被写体ですが、奥武蔵の山の中です。
ネガシートの情報によると、使用したカメラはPENTAX Z-10、レンズはXR RIKENON 50mm F2。
ただし中玉のコーティングが劣化しているものです。
現像はD-76の原液で9分30秒だったとのことです。
そもそも自家現像を覚えたばかりの頃のネガなので、そのへんはあんまり意味ないんですけどね。
まあ、写真の上手い下手はともかくとして、コニカミノルタパン、というかコニカパン100というモノクロフィルム、全然普通に写っていると思います。
そもそも伝統あるコニカのモノクロフィルムなので写らないはずがないんですけどね。
わたしもかつて、こうやって廃墟とか廃村とか撮ろうとした時期、あったんですよねー。
コニカミノルタパン400のネガと写真
続いては、コニカミノルタパン400です。
こちらも潜像に、KONICA MINOLTA PAN 400と書いてあります。
こちらも撮影は2005年で、カメラは同じくPENTAX Z-10にXR RIKENON 50mm F2を付けています。
現像はD-76原液 20℃ 13分。
こっちはちょっとフィルムの保管状態がよくなかったのと、以前とりあえず内容が見られればよいと思って適当にデータ化したものなので画質も悪いのですが、単純に当時の秋葉原の写真というのが面白いです。
リナカフェが工事中だったり。
おにぎりワッショイのクッションが吊るされていたり。
段ボール集めのリヤカーが停まっていたり。
まだ喫茶店の古炉奈が営業していたり。
わたしは古炉奈に入店したことないまま終わっちゃったんですけどね。
このあたりの秋葉原の写真は、そのうち世に出すことができたらいいな、と思っています。
ということで、コニカミノルタ パン100と400で撮った写真でした。
地味にコニカパンではない、コニカミノルタパンの潜像ってみたことない方が多いと思うんですが、どうなんでしょうね。
36枚撮りのフィルムが1本210円、220円で買えるすごい時代でした。
2005年。
まとめ
今回はフィルムについての小ネタの動画でした。
わたしはいまだに写真趣味、カメラ趣味では新参者だという意識が抜けないのですが、徐々に古い時代を知っている側になりつつあるのを感じるので、こういう情報も出していきたいと思います。
ありがとうございました。
御部スクラでした。