淘宝(Taobao)で中国通販をすることを覚えてから中国レトログッズを買い集めるようになったのだが、それが高じて自転車を買ってしまった。
中国の伝統的な形態の、ロッドブレーキの実用車である。
Twitterによるとイギリスの伝統的なロードスター(Roadster)型の影響下にあるらしい。
Contents
- 1 更新履歴
- 2 上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车)とは
- 3 上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」を買う
- 4 上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」が届いた
- 5 上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车) ZA42型のスペック
- 6 組立(未執筆)
- 7 不具合と解決方法
- 8 ブレーキの効きが弱い/主にリアブレーキの調整について
- 9 その他のいじったポイント
- 10 ポジション出しについて
- 11 スプロケットの交換
- 12 更新履歴
- 13 上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车)とは
- 14 上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」を買う
- 15 上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」が届いた
- 16 上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车) ZA42型のスペック
- 17 組立(未執筆)
- 18 不具合と解決方法
- 19 ブレーキの効きが弱い/主にリアブレーキの調整について
- 20 その他のいじったポイント
- 21 ポジション出しについて
- 22 スプロケットの交換
- 23 以下スタブ
更新履歴
2024年8月14日 公開
2024年8月25日 22Tスプロケットを追加購入について追記
2024年9月11日 「ブレーキの効きが弱い/主にリアブレーキの調整について」追記
2024年9月12日 ポジション出しについて追記
2024年9月13日 スプロケットの交換
上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车)とは
上海鳳凰(簡体字では上海凤凰 Shang4 hai3 feng4 huang2)は中国を代表する自転車メーカーのひとつ。
創業は1897年、途中国営工場になる時期を挟みながら現在まで続いているメーカーで、近年では、ちょっと前に流行ったシェアサイクルの製造を担当したり(赤字を出したらしい)、電動自転車を作ったりもしているらしい。
こちらの上海鳳凰公式サイトに歴史が書かれている。
日本にもかつて多くの自転車メーカーがあり、弱小メーカーが淘汰された結果数社に落ち着いた歴史があるが、中国も同様で、このような実用自転車のメーカーは定評ある大手が主となったようである。
かつて高級品として人民のあこがれだったメーカーとしては、今回購入した「上海鳳凰(上海凤凰、Phoenix)」と同じく上海の「上海永久(Forever)」がある。
また同様に有名メーカーとして天津市の「飞鸽(FLYING PIGEON)」もある。
中国国際放送(日本語の短波放送、いわゆる北京放送)の2023年2~3月頃のバックナンバーで、ちょうど上海鳳凰や上海永久が取り上げられている。
以下からウェブ上で聞くことができる。
※上海永久を紹介する回も聞いた覚えがあるのだが、なぜか見つからない。
二八大杠
今回購入したタイプの自転車は「二八大杠」(Er4 ba1 da4 gang1)と呼ばれているらしい。
二八という名前の通り28インチのタイヤを履いている。
質実剛健な実用車である。
かつて1970~1980年代、自動車を持つことなど夢のまた夢だった時代には券がなければ自転車は買えなかったらしい。
日本ではロッドブレーキの実用車は2000年代に製造が終了してしまったが、中国では2024年現在、鳳凰、永久、飞鸽そのほか複数のメーカーがこの形態の自転車を作り続けているようである。
ちなみに中国のほか、ロッドブレーキの自転車はインドでも現役で作っているらしい(例:インドの小売店「AE SPARES」の販売ページ)。
上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」を買う
今回購入したのは新車である。
型式は「ZA42」型で、淘宝(Taobao)で購入できる。
今回は浙江省金華市のセラーから購入した(たぶん公式店舗)。
価格は日本円換算でだいたい18,000円である。
しかし、普段タオバオで購入する商品に比べて非常に梱包サイズが大きいためいろいろと失敗した。
自転車のような大型商品を購入するには(船便)
※淘宝自体の使い方については「じゅりバオ」というサイトを参照するとよい。
自転車を購入するときに最重要なのが【船便を選ぶ】ということである。
絶対に【航空便を選んではいけない】!!!
今回、商品ページを見て航空便が選択できてしまった(しかも安い)ので、てっきり飛行機で送れるのかと思い航空便で頼んでしまった。
しかし、実際には航空便で送ることはできない【超重要】。
選択できてしまうのだが、航空便を選んではいけない!!!!!
今回は結局空港の近くまで送られた後、積載不可でセラーに返送することになってしまった。
2024年現在、日本へ荷物を転送する際一般に使われている「菜鳥(菜鸟)」の航空便では
- 重量上限 30kg
- サイズ上限 3辺合計160cm
だが、それに対して今回の荷物は
- 重量 26kg
- サイズ 141 + 21 + 82 = 242cm
でサイズオーバーだった。
↑サイズオーバーのやり取り
今回は中国人の友達も手伝ってくれたのでなんとかなったのだが、菜鳥や淘宝のサポートと連絡を取りながら返品する必要があり相当面倒なので注意が必要である。
しかも今回、集運(集运、日本への送料は別途払う)ではなく直郵(直邮、送料を一緒に払う)にしてしまったので送料の返金にタイムラグが生じてしまい更に面倒だった。
結局船便(海运)で注文しなおしたのだが、送料はだいたい1,000元ちょっとかかった。2024年7月のレートでだいたい22,000円である。
合計4万円の高級自転車になってしまった。
菜鳥で日本へ送る場合、航空便はだいたい杭州の空港から送られるのだが、今回の船便は山東省の煙台市を経由していた。
船便ということでかなり時間がかかることを覚悟していたが、普通に航空便プラス数日しかかからず、だいたい10日くらいで届いた。
税関手続き(今回はとくになし)
今回はとくに税関関係のトラブルはなかった(これまでTaobaoやAliexpressで遭遇したこと自体がない)。
自転車の個人輸入で検索すると「ブレーキ周りにアスベストが使用されていないことの証明が必要」のような記事が出てくるが、ゴムのブレーキシューでアスベストが使われていないのは明白だからか問題はなかった。
ただし、バンドブレーキの自転車はアスベストが使われている可能性があるので、税関でトラブルが起きる可能性がある。
たとえば、中国の田舎で使われているこういう三輪自転車は後輪がバンドブレーキなのでかなり怪しい。
(この三輪自転車もじつはかなり欲しい)
アリエクでも売ってる
上海鳳凰自転車などの「二八大杠」は、一応アリエクでも売っている。
https://ja.aliexpress.com/item/1005007090156154.html
ただし上海鳳凰のような有名ブランドのものは、かなり割高な出品しか見つからなかった。
↓のような他ブランドなら比較的安いものもある。
https://ja.aliexpress.com/item/1005007090235040.html
(発送先が愛知県となっているが少なくとも愛知県民ではないのでモザイクなどをかけていない)
上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」が届いた
中国から自転車が届いた。
こんな感じで梱包されている。
佐川急便の人が2人がかりで持ってきてくれた。
箱を開梱するとこんな感じである。
(かなり重いので、箱の側面をカッターナイフで切り開いた)
いわゆる七分組みの状態で、最終組み立てはユーザーが行う必要がある。
スポーツ自転車については二十年くらいやっているのでまあどうにかなるだろうと思ったのだが、ロッドブレーキの組立調整が非常に難しく、思いのほか手こずってしまった。
というか、おそらく日本製のロッドブレーキ車ならここまで組立が難しいことはないのだろうと予想している。
※ロッドブレーキ周りの不具合については後述する。
中国で長年作り続けられている製品をほかにも購入して、案外作りが良くこなれていたので自転車もそんなもんだろうと思っていたのだが、正直つくりについてはそれなりである。
精度はあまりよくなく、おそらくは現地の自転車店で最終調整を行うこと前提で販売されているのだと思われる。
専用工具を持っていない素人が購入することは想定されていない。
付属品
中国通販にありがちだが、オマケがいろいろついている。
工具一式
ドライバーとスパナ、ニップル回しがついている。
スポーツ車の整備では基本的にスパナは不要でモンキーレンチしか持っていなかったので少し使ったが、精度が相当悪いので、長く使うことを考えKTCとTONEのレンチを買いなおした(もともと持っていた8-10mmはTOPなのでメーカーが見事にバラバラである)。
あと、T型レンチも買った。
ドライバーは捨てたので写真なし。
しかし、ニップル回しが付属するということはユーザーがホイールをいじることを想定したうえで販売しているということである。
ニップル回しはホーザンのを持っているのでこれも捨てた。
予備ブレーキシュー
ブレーキシューの予備がたくさんついている。
しかし後述するが、このブレーキシューには構造上の問題がある。
当面は日本製に交換して使う予定。
予備ネジ
ネジ類もたくさん予備がついている。
ネジも基本的に交換したので使わないが、ブレーキロッドの固定に使うダルマネジの予備がたくさんあるのはありがたい。
ダルマネジだけ使うかもしれない。
鍵
リングキー。
浙江省温州市の「梧申(Wu2 Shen1 )」というブランド。
会社名は梧申锁厂らしいが、検索しても公式サイトは出てこない。
とくに問題なさそうなので使っている。
スペアチューブ x1本
東岳(东岳 Dong1 yue4)というブランドのスペアチューブが1本ついている。
品質は問題なさそうなのでこれはありがたい。
バルブは米式バルブ。
前籠
籠。不要。
サドルカバー
不要なので捨てた。
空気入れ
使えなそうなので捨てた。
別途購入したもの
サドル
昔は伝統的な形式のサドルがついていたらしいのだが、現在は付属品のサドルがママチャリのようなプラサドルになってしまっている。
↓付属サドル
同店舗で旧型サドルが売っていたので別途購入し同梱してもらった。
↓旧型サドル
だいたい38元=800円くらい。
しかし結局、そのサドルも使わずに淘宝で安く売っていた革サドルをさらに購入してしまった。
↓革サドル
革サドルはキズありのアウトレット品をかなり安く買った。
60元くらいでめちゃくちゃ安い(別途送料)。
同じ店ではスポーツ車用も売っている。
ペダル
ペダルもプラスチック製のものが付属している。
↓付属ペダル
こちらもレトロな形態の実用車用ペダルを別途購入した。
↑これはニコイチして余った残骸の写真
18元=400円くらい。
……のだが、付属のペダルが明らかに中古品で、しかも壊れていた。
こちらも別のショップからペダルを買いなおしてニコイチした(ペダルの修理については後述)。
ブレーキシュー
後述するが付属ブレーキシューが信頼できないので相談したら、行きつけの自転車屋さんがデッドストックの日本製実用車用シューを売ってくれた。
Araiのブレーキシュー(画像は取り付け後のパッケージ)。
ダイナモライト
せっかくなのでダイナモライトを付けようと思い、中国で統一したかったのでこちらも淘宝で買った。
問題なく点灯するが、保安部品なのであくまでこれは趣味で、実用時はハンドルにLEDライトも取り付けて併用予定。
20240825追記 22Tスプロケットを追加購入
スプロケットがリア20Tだが、ブレーキ性能に比べてスピードが出すぎるのと坂道対策で22Tのスプロケットを追加購入した。
念のため2個。
安物の工具も買った。
後輪側を全バラシする必要があるのでそのうち交換予定。
上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车) ZA42型のスペック
※寸法は実測
型式 | ZA42 |
シートチューブ長 | 約550mm(C-T) |
トップチューブ長 | 約600mm |
その他フレーム寸法 | 機会を見て測ります ※シートチューブかなり寝てます |
ホイール・タイヤ規格 | 28×1 1/2 (700B) シティサイクルの28インチと同規格 |
タイヤ | 朝阳轮胎 28×1 1/2 |
チューブ | おそらく付属品同様「东岳」製 米式バルブ |
ブレーキ | 前後ともロッドブレーキ |
チェーンリング | 44T |
スプロケット | 20T Shunfengブランド 宁波盛路自行车有限公司のブランドらしい |
ハブ | 前後とも鳳凰の刻印あり 自社製? |
クランク | PHOENIX刻印あり、自社製? コッタレス(実用車だがコッタードではない) |
BB | バラしてないがカートリッジBBっぽい |
車重 | 約20.5kg ※ダイナモ、革サドル取付時 (体重計で簡易測定) |
組立(未執筆)
スタブ
不具合と解決方法
しかし、組立途中の時点でブレーキ周りがかなり怪しく感じていたのだが、自宅周辺で試し乗りしたところ1分未満で危なっかしくて乗れたもんじゃないことがわかった。
結局、到着時の七分組み以上に全バラシすることになった。
問題点と解決策を列挙する。
ロッドブレーキが効かない。リムに擦れる。
最大の問題はロッドブレーキである。
もともと効きが弱いブレーキ方式だが、それにしたってまともに効かない。
最大の問題は、ホイールが振れすぎていることである。
ブレーキシューが擦らないように調整するとリムからシューの距離が遠すぎて押し付け力が足りなくなってしまう。
根本的にはホイールの振れ取りを行う必要がある。
ホイールの振れ取り
幸い、実家にいつのものかわからない鋳鉄製の振れ取り台があった(なぜあるのか?)。
サビと土汚れにまみれているので、振れ取り台を修復するところから始まった。
キリがないので本体はワイヤーブラシで最低限錆を取って、油(安いグリス)を塗るだけで済ませた。
ノブだけは手が汚れるのが嫌なので錆止めペンキを塗った。
振れ取り台を使って、可能な範囲で前後ホイールの振れを調整した。
ただし、リムの溶接部分だけかなり歪んでいるので、その部分については妥協した。
ちなみにスポークは14番が使われていた。
ブレーキシューのクリアランスをかなり詰められるようになり、大きく改善した。
ブレーキシューが壊れる
ブレーキ周りのもうひとつの問題がブレーキシューである。
付属のブレーキシューは、台座(舟)でゴムのシュー本体をカシメている構造になっている。
昔からある日本製やイギリスのラレー等用のシューはゴム部分に凹みがあり、金属部がそこに噛むようになっているのだが、この中国製シューはカシメの圧力だけで留める構造になっている。
現地でこれを使っているのだから大丈夫なのだろうと思ったのだが、ブレーキを強くかけたところ、ゴム部分がシューに持っていかれる形で台座(舟)から外れてしまった。
自分の場合この問題はフロントの左側でだけ発生した。
おそらくこれは調整でなんとかなると思うのだが、調整が狂っただけでこんな危険なことが起こるのは話にならないので日本製(Arai)に交換した。
もちろんブレーキ自体も調整しなおした。
このタイプのブレーキシューのトラブルは、上海鳳凰などの中国製自転車を持っている他のユーザーも遭遇しているようだ。
ヘッドパーツの精度が出ていない(下玉押しが斜め)
フロントフォークの下玉押し(クラウンレース)が斜めに圧入されている。
「そんなことある!?」という不具合で、正直ハズレを引いた可能性が高い。
フォークを抜いてチェックしたところ、どうやらフォーク肩部分に被さっているメッキの飾りカバーが下玉押しに干渉しているようだった。
専用工具はないので下玉押しをマイナスドライバーなどで無理やり外す。
干渉する部分を削り込んだ(道具がなかったので本当はよくないかもしれないが砥石で削った)。
また、気持ち程度だがフォーク側も面取りした(棒ヤスリで……)。
結果、かなりマシになった。
だがまだ少し斜めである。
根本的には自転車店に専用工具でヘッドの精度を出してもらう必要があるのだが、現実的ではない気がする。
ブレーキレバーの組み付けが汚い
画像がないのだが、左右ブレーキレバー根元のネジが重なっていて見た目が汚かった。
(片方のブレーキレバーが斜めについていた)
ブレーキレバーを分解して直した。
↓この画像の向かって右側のブレーキレバー根元のナットがついている部分が、左側のナットの上に乗り上げていたので修正した。
ブレーキの効きが弱い/主にリアブレーキの調整について
※この節は2024年9月11日追記
ブレーキシューの交換とホイールの振れ取りでかなりマシになったと思っていたが、それでもかなりブレーキの効きが弱く、とてもじゃないがスピードを出すのは無理な状態だった。
その後気づいた点として、とくに後輪について以下の調整を行うと改善するっぽい。
ボトムチューブのL字型金具のガタをできるだけ少なくする
ハンドルから伸びるロッドとボトムチューブ下の細長いロッドをつなぐL字型の金具は、ボトムチューブを貫通するネジで取り付けられている。
このネジにはフレーム両側にナットがついているが、ネジの頭側(L字型金具がついている側)のクリアランスを可能な限り狭くして、ガタを減らすのがよい。
ブレーキレバーの力がシューに伝わるとき、ここのガタでかなりロスがあったようで、このクリアランスを調整したら相当改善した。
リアブレーキの各ネジの調整と役割について
調整について:ブレーキアーチ側から行っていくとうまくいくようだ。
ブレーキアーチの頂点から伸びるネジ
このネジは主にストロークの調整を担当するようだ。
BB下のタイコネジ
おそらく、ここの固定位置によってブレーキのテコ比が変わるっぽい。
ヘッドチューブ横のタイコネジ
ブレーキレバーのあそびとストロークを調整する。ここは最後に固定する。
唐沢のサーボブレーキに交換もアリかと考えている
調整である程度マシになったのでしばらくこのままにする予定だが、根本的にはリアを唐沢のロッドブレーキ用サーボブレーキにするのがよいかもしれない。
ただし、リアホイールを組み直す必要があるのが難点。
リムを流用する場合、40穴のハブを調達する必要がある。
その他のいじったポイント
ハブの玉当たり調整
せっかくホイールを外したのでハブの玉当たりを調整した。
最初は相当ゴリゴリだったがちょうどいい感じにした。
新品なのでハブはきれいだった。
ハブを開ける場合、シマノのハブスパナを持っていれば前後とも問題なく開けられる。
(10年以上ぶりにハブスパナを使ったのでサビていた。このあと工具もメンテナンスした)
旧式ペダルのメンテナンス
状態の良い部品を使って旧式ペダル2組からニコイチして組み上げた。
(この方法が機械的に良いか不明なのだが)元々は根本側のみボールベアリングで反対側はプラの軸受けが入っているだけだったが、2個分の部品を使って先端側もボールベアリングにした。
しかし、構造上玉当たりの精度を厳密に出すことが不可能なので根本的に構造に問題がある。
将来的に三ヶ嶋あたりのペダルに交換するかもしれない(できれば三ヶ嶋のペダルに踏面だけ上海鳳凰のものを付けたい)。
ダイナモライトの取り付け
リムダイナモのライトを取り付けた。
前述の通り信頼性に難があるのでLEDライトを併用予定。
ダイナモ(発電機)本体は、フロントは補助フォークに干渉するのでリアに取り付けた(ランドナー等でよくある配置)。
配線はとりあえずブレーキロッドに巻き付けて取りまわした。
線材は、秋葉原の電気店で聞いたところ用途的に対候性を考慮する必要がない(対候性のある銘柄というものが厳密にはない)ということだったので、普段使っている線材を使用した。
固定したい箇所は、考証的には問題があるがひとまずタイラップを使用した。
ネジを六角に交換
プラスネジは不便なので、これも考証的にはおかしいが、可能な箇所をすべてアーレンキーで回す六角ネジ(キャップネジ)に交換した。
ポジション出しについて
※2024年9月12日追記
乗っていてやたらと疲れるし、手も痛くなると感じていたのだが、ポジションが出ていないのが原因だと気づいた。
スポーツ車の影響でハンドルを低めに設定してしまっていたのだが、この自転車はハンドルを低くしてはいけない。
タイヤが28インチでフレームも大きいためサドルの高さがもともと高めだが、ハンドルをさらに高くする必要がある。
上半身がかなり立つように、ハンドルのフラット部分(ステムに固定する部分)でいうとサドルより5~10cmくらいは高くするとよい。
(厳密に計測していないので、もっと高くてもいいかも)
こうすることでハンドルに体重がかからなくなり、快適に乗ることができるようになる。
フラットバーやドロップハンドルと違い、ハンドルに体重をかける構造になっていないので、ハンドルが低いと無理な力がかかってとても疲れる。
スプロケットの交換
2024年9月13日加筆
パンクして後輪を外す必要があったので、せっかくなのでスプロケットを交換した。
こういったママチャリ・シティサイクル系のスプロケット(フリー)を外したことはないのだが、ホーザンのサイトにある、スプロケットを破壊して外す方法を参考にしたらなんとか交換できた。
ホーザンWEBサイト「専用工具の無い場合のフリーホイールの取り外し」より「破壊的なフリーホイールの取り外し」を参照
後輪フリーは外すときに工具を掛ける部分がなく、分解して破壊するしかないようだ。
蓋を開けて(このとき大量にベアリングボールが落ちてくる)、ギア歯を外す。
↑フリーの蓋を開けるとき、この画像の赤い持ち手の工具を使った
外せる部品をすべて外したあと、フリーのラチェット部分の窪みをナットの平面部に見立てて、モーターレンチを掛けて無理矢理回した。
(画像は外した後に撮影した再現)
外したあとの画像↓
ブレているが、画像のように22Tのスプロケットを取り付けることができた。
取り付けるtok淘宝(Taobao)で中国通販をすることを覚えてから中国レトログッズを買い集めるようになったのだが、それが高じて自転車を買ってしまった。
中国の伝統的な形態の、ロッドブレーキの実用車である。
Twitterによるとイギリスの伝統的なロードスター(Roadster)型の影響下にあるらしい。
更新履歴
2024年8月14日 公開
2024年8月25日 22Tスプロケットを追加購入について追記
2024年9月11日 「ブレーキの効きが弱い/主にリアブレーキの調整について」追記
2024年9月12日 ポジション出しについて追記
2024年9月13日 スプロケットの交換
上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车)とは
上海鳳凰(簡体字では上海凤凰 Shang4 hai3 feng4 huang2)は中国を代表する自転車メーカーのひとつ。
創業は1897年、途中国営工場になる時期を挟みながら現在まで続いているメーカーで、近年では、ちょっと前に流行ったシェアサイクルの製造を担当したり(赤字を出したらしい)、電動自転車を作ったりもしているらしい。
こちらの上海鳳凰公式サイトに歴史が書かれている。
日本にもかつて多くの自転車メーカーがあり、弱小メーカーが淘汰された結果数社に落ち着いた歴史があるが、中国も同様で、このような実用自転車のメーカーは定評ある大手が主となったようである。
かつて高級品として人民のあこがれだったメーカーとしては、今回購入した「上海鳳凰(上海凤凰、Phoenix)」と同じく上海の「上海永久(Forever)」がある。
また同様に有名メーカーとして天津市の「飞鸽(FLYING PIGEON)」もある。
中国国際放送(日本語の短波放送、いわゆる北京放送)の2023年2~3月頃のバックナンバーで、ちょうど上海鳳凰や上海永久が取り上げられている。
以下からウェブ上で聞くことができる。
※上海永久を紹介する回も聞いた覚えがあるのだが、なぜか見つからない。
二八大杠
今回購入したタイプの自転車は「二八大杠」(Er4 ba1 da4 gang1)と呼ばれているらしい。
二八という名前の通り28インチのタイヤを履いている。
質実剛健な実用車である。
かつて1970~1980年代、自動車を持つことなど夢のまた夢だった時代には券がなければ自転車は買えなかったらしい。
日本ではロッドブレーキの実用車は2000年代に製造が終了してしまったが、中国では2024年現在、鳳凰、永久、飞鸽そのほか複数のメーカーがこの形態の自転車を作り続けているようである。
ちなみに中国のほか、ロッドブレーキの自転車はインドでも現役で作っているらしい(例:インドの小売店「AE SPARES」の販売ページ)。
上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」を買う
今回購入したのは新車である。
型式は「ZA42」型で、淘宝(Taobao)で購入できる。
今回は浙江省金華市のセラーから購入した(たぶん公式店舗)。
価格は日本円換算でだいたい18,000円である。
しかし、普段タオバオで購入する商品に比べて非常に梱包サイズが大きいためいろいろと失敗した。
自転車のような大型商品を購入するには(船便)
※淘宝自体の使い方については「じゅりバオ」というサイトを参照するとよい。
自転車を購入するときに最重要なのが【船便を選ぶ】ということである。
絶対に【航空便を選んではいけない】!!!
今回、商品ページを見て航空便が選択できてしまった(しかも安い)ので、てっきり飛行機で送れるのかと思い航空便で頼んでしまった。
しかし、実際には航空便で送ることはできない【超重要】。
選択できてしまうのだが、航空便を選んではいけない!!!!!
今回は結局空港の近くまで送られた後、積載不可でセラーに返送することになってしまった。
2024年現在、日本へ荷物を転送する際一般に使われている「菜鳥(菜鸟)」の航空便では
- 重量上限 30kg
- サイズ上限 3辺合計160cm
だが、それに対して今回の荷物は
- 重量 26kg
- サイズ 141 + 21 + 82 = 242cm
でサイズオーバーだった。
↑サイズオーバーのやり取り
今回は中国人の友達も手伝ってくれたのでなんとかなったのだが、菜鳥や淘宝のサポートと連絡を取りながら返品する必要があり相当面倒なので注意が必要である。
しかも今回、集運(集运、日本への送料は別途払う)ではなく直郵(直邮、送料を一緒に払う)にしてしまったので送料の返金にタイムラグが生じてしまい更に面倒だった。
結局船便(海运)で注文しなおしたのだが、送料はだいたい1,000元ちょっとかかった。2024年7月のレートでだいたい22,000円である。
合計4万円の高級自転車になってしまった。
菜鳥で日本へ送る場合、航空便はだいたい杭州の空港から送られるのだが、今回の船便は山東省の煙台市を経由していた。
船便ということでかなり時間がかかることを覚悟していたが、普通に航空便プラス数日しかかからず、だいたい10日くらいで届いた。
税関手続き(今回はとくになし)
今回はとくに税関関係のトラブルはなかった(これまでTaobaoやAliexpressで遭遇したこと自体がない)。
自転車の個人輸入で検索すると「ブレーキ周りにアスベストが使用されていないことの証明が必要」のような記事が出てくるが、ゴムのブレーキシューでアスベストが使われていないのは明白だからか問題はなかった。
ただし、バンドブレーキの自転車はアスベストが使われている可能性があるので、税関でトラブルが起きる可能性がある。
たとえば、中国の田舎で使われているこういう三輪自転車は後輪がバンドブレーキなのでかなり怪しい。
(この三輪自転車もじつはかなり欲しい)
アリエクでも売ってる
上海鳳凰自転車などの「二八大杠」は、一応アリエクでも売っている。
https://ja.aliexpress.com/item/1005007090156154.html
ただし上海鳳凰のような有名ブランドのものは、かなり割高な出品しか見つからなかった。
↓のような他ブランドなら比較的安いものもある。
https://ja.aliexpress.com/item/1005007090235040.html
(発送先が愛知県となっているが少なくとも愛知県民ではないのでモザイクなどをかけていない)
上海鳳凰自転車 ZA42型「二八大杠」が届いた
中国から自転車が届いた。
こんな感じで梱包されている。
佐川急便の人が2人がかりで持ってきてくれた。
箱を開梱するとこんな感じである。
(かなり重いので、箱の側面をカッターナイフで切り開いた)
いわゆる七分組みの状態で、最終組み立てはユーザーが行う必要がある。
スポーツ自転車については二十年くらいやっているのでまあどうにかなるだろうと思ったのだが、ロッドブレーキの組立調整が非常に難しく、思いのほか手こずってしまった。
というか、おそらく日本製のロッドブレーキ車ならここまで組立が難しいことはないのだろうと予想している。
※ロッドブレーキ周りの不具合については後述する。
中国で長年作り続けられている製品をほかにも購入して、案外作りが良くこなれていたので自転車もそんなもんだろうと思っていたのだが、正直つくりについてはそれなりである。
精度はあまりよくなく、おそらくは現地の自転車店で最終調整を行うこと前提で販売されているのだと思われる。
専用工具を持っていない素人が購入することは想定されていない。
付属品
中国通販にありがちだが、オマケがいろいろついている。
工具一式
ドライバーとスパナ、ニップル回しがついている。
スポーツ車の整備では基本的にスパナは不要でモンキーレンチしか持っていなかったので少し使ったが、精度が相当悪いので、長く使うことを考えKTCとTONEのレンチを買いなおした(もともと持っていた8-10mmはTOPなのでメーカーが見事にバラバラである)。
あと、T型レンチも買った。
ドライバーは捨てたので写真なし。
しかし、ニップル回しが付属するということはユーザーがホイールをいじることを想定したうえで販売しているということである。
ニップル回しはホーザンのを持っているのでこれも捨てた。
予備ブレーキシュー
ブレーキシューの予備がたくさんついている。
しかし後述するが、このブレーキシューには構造上の問題がある。
当面は日本製に交換して使う予定。
予備ネジ
ネジ類もたくさん予備がついている。
ネジも基本的に交換したので使わないが、ブレーキロッドの固定に使うダルマネジの予備がたくさんあるのはありがたい。
ダルマネジだけ使うかもしれない。
鍵
リングキー。
浙江省温州市の「梧申(Wu2 Shen1 )」というブランド。
会社名は梧申锁厂らしいが、検索しても公式サイトは出てこない。
とくに問題なさそうなので使っている。
スペアチューブ x1本
東岳(东岳 Dong1 yue4)というブランドのスペアチューブが1本ついている。
品質は問題なさそうなのでこれはありがたい。
バルブは米式バルブ。
前籠
籠。不要。
サドルカバー
不要なので捨てた。
空気入れ
使えなそうなので捨てた。
別途購入したもの
サドル
昔は伝統的な形式のサドルがついていたらしいのだが、現在は付属品のサドルがママチャリのようなプラサドルになってしまっている。
↓付属サドル
同店舗で旧型サドルが売っていたので別途購入し同梱してもらった。
↓旧型サドル
だいたい38元=800円くらい。
しかし結局、そのサドルも使わずに淘宝で安く売っていた革サドルをさらに購入してしまった。
↓革サドル
革サドルはキズありのアウトレット品をかなり安く買った。
60元くらいでめちゃくちゃ安い(別途送料)。
同じ店ではスポーツ車用も売っている。
ペダル
ペダルもプラスチック製のものが付属している。
↓付属ペダル
こちらもレトロな形態の実用車用ペダルを別途購入した。
↑これはニコイチして余った残骸の写真
18元=400円くらい。
……のだが、付属のペダルが明らかに中古品で、しかも壊れていた。
こちらも別のショップからペダルを買いなおしてニコイチした(ペダルの修理については後述)。
ブレーキシュー
後述するが付属ブレーキシューが信頼できないので相談したら、行きつけの自転車屋さんがデッドストックの日本製実用車用シューを売ってくれた。
Araiのブレーキシュー(画像は取り付け後のパッケージ)。
ダイナモライト
せっかくなのでダイナモライトを付けようと思い、中国で統一したかったのでこちらも淘宝で買った。
問題なく点灯するが、保安部品なのであくまでこれは趣味で、実用時はハンドルにLEDライトも取り付けて併用予定。
20240825追記 22Tスプロケットを追加購入
スプロケットがリア20Tだが、ブレーキ性能に比べてスピードが出すぎるのと坂道対策で22Tのスプロケットを追加購入した。
念のため2個。
安物の工具も買った。
後輪側を全バラシする必要があるのでそのうち交換予定。
上海鳳凰自転車(上海凤凰自行车) ZA42型のスペック
※寸法は実測
型式 | ZA42 |
シートチューブ長 | 約550mm(C-T) |
トップチューブ長 | 約600mm |
その他フレーム寸法 | 機会を見て測ります ※シートチューブかなり寝てます |
ホイール・タイヤ規格 | 28×1 1/2 (700B) シティサイクルの28インチと同規格 |
タイヤ | 朝阳轮胎 28×1 1/2 |
チューブ | おそらく付属品同様「东岳」製 米式バルブ |
ブレーキ | 前後ともロッドブレーキ |
チェーンリング | 44T |
スプロケット | 20T Shunfengブランド 宁波盛路自行车有限公司のブランドらしい |
ハブ | 前後とも鳳凰の刻印あり 自社製? |
クランク | PHOENIX刻印あり、自社製? コッタレス(実用車だがコッタードではない) |
BB | バラしてないがカートリッジBBっぽい |
車重 | 約20.5kg ※ダイナモ、革サドル取付時 (体重計で簡易測定) |
組立(未執筆)
スタブ
不具合と解決方法
しかし、組立途中の時点でブレーキ周りがかなり怪しく感じていたのだが、自宅周辺で試し乗りしたところ1分未満で危なっかしくて乗れたもんじゃないことがわかった。
結局、到着時の七分組み以上に全バラシすることになった。
問題点と解決策を列挙する。
ロッドブレーキが効かない。リムに擦れる。
最大の問題はロッドブレーキである。
もともと効きが弱いブレーキ方式だが、それにしたってまともに効かない。
最大の問題は、ホイールが振れすぎていることである。
ブレーキシューが擦らないように調整するとリムからシューの距離が遠すぎて押し付け力が足りなくなってしまう。
根本的にはホイールの振れ取りを行う必要がある。
ホイールの振れ取り
幸い、実家にいつのものかわからない鋳鉄製の振れ取り台があった(なぜあるのか?)。
サビと土汚れにまみれているので、振れ取り台を修復するところから始まった。
キリがないので本体はワイヤーブラシで最低限錆を取って、油(安いグリス)を塗るだけで済ませた。
ノブだけは手が汚れるのが嫌なので錆止めペンキを塗った。
振れ取り台を使って、可能な範囲で前後ホイールの振れを調整した。
ただし、リムの溶接部分だけかなり歪んでいるので、その部分については妥協した。
ちなみにスポークは14番が使われていた。
ブレーキシューのクリアランスをかなり詰められるようになり、大きく改善した。
ブレーキシューが壊れる
ブレーキ周りのもうひとつの問題がブレーキシューである。
付属のブレーキシューは、台座(舟)でゴムのシュー本体をカシメている構造になっている。
昔からある日本製やイギリスのラレー等用のシューはゴム部分に凹みがあり、金属部がそこに噛むようになっているのだが、この中国製シューはカシメの圧力だけで留める構造になっている。
現地でこれを使っているのだから大丈夫なのだろうと思ったのだが、ブレーキを強くかけたところ、ゴム部分がシューに持っていかれる形で台座(舟)から外れてしまった。
自分の場合この問題はフロントの左側でだけ発生した。
おそらくこれは調整でなんとかなると思うのだが、調整が狂っただけでこんな危険なことが起こるのは話にならないので日本製(Arai)に交換した。
もちろんブレーキ自体も調整しなおした。
このタイプのブレーキシューのトラブルは、上海鳳凰などの中国製自転車を持っている他のユーザーも遭遇しているようだ。
ヘッドパーツの精度が出ていない(下玉押しが斜め)
フロントフォークの下玉押し(クラウンレース)が斜めに圧入されている。
「そんなことある!?」という不具合で、正直ハズレを引いた可能性が高い。
フォークを抜いてチェックしたところ、どうやらフォーク肩部分に被さっているメッキの飾りカバーが下玉押しに干渉しているようだった。
専用工具はないので下玉押しをマイナスドライバーなどで無理やり外す。
干渉する部分を削り込んだ(道具がなかったので本当はよくないかもしれないが砥石で削った)。
また、気持ち程度だがフォーク側も面取りした(棒ヤスリで……)。
結果、かなりマシになった。
だがまだ少し斜めである。
根本的には自転車店に専用工具でヘッドの精度を出してもらう必要があるのだが、現実的ではない気がする。
ブレーキレバーの組み付けが汚い
画像がないのだが、左右ブレーキレバー根元のネジが重なっていて見た目が汚かった。
(片方のブレーキレバーが斜めについていた)
ブレーキレバーを分解して直した。
↓この画像の向かって右側のブレーキレバー根元のナットがついている部分が、左側のナットの上に乗り上げていたので修正した。
ブレーキの効きが弱い/主にリアブレーキの調整について
※この節は2024年9月11日追記
ブレーキシューの交換とホイールの振れ取りでかなりマシになったと思っていたが、それでもかなりブレーキの効きが弱く、とてもじゃないがスピードを出すのは無理な状態だった。
その後気づいた点として、とくに後輪について以下の調整を行うと改善するっぽい。
ボトムチューブのL字型金具のガタをできるだけ少なくする
ハンドルから伸びるロッドとボトムチューブ下の細長いロッドをつなぐL字型の金具は、ボトムチューブを貫通するネジで取り付けられている。
このネジにはフレーム両側にナットがついているが、ネジの頭側(L字型金具がついている側)のクリアランスを可能な限り狭くして、ガタを減らすのがよい。
ブレーキレバーの力がシューに伝わるとき、ここのガタでかなりロスがあったようで、このクリアランスを調整したら相当改善した。
リアブレーキの各ネジの調整と役割について
調整について:ブレーキアーチ側から行っていくとうまくいくようだ。
ブレーキアーチの頂点から伸びるネジ
このネジは主にストロークの調整を担当するようだ。
BB下のタイコネジ
おそらく、ここの固定位置によってブレーキのテコ比が変わるっぽい。
ヘッドチューブ横のタイコネジ
ブレーキレバーのあそびとストロークを調整する。ここは最後に固定する。
唐沢のサーボブレーキに交換もアリかと考えている
調整である程度マシになったのでしばらくこのままにする予定だが、根本的にはリアを唐沢のロッドブレーキ用サーボブレーキにするのがよいかもしれない。
ただし、リアホイールを組み直す必要があるのが難点。
リムを流用する場合、40穴のハブを調達する必要がある。
その他のいじったポイント
ハブの玉当たり調整
せっかくホイールを外したのでハブの玉当たりを調整した。
最初は相当ゴリゴリだったがちょうどいい感じにした。
新品なのでハブはきれいだった。
ハブを開ける場合、シマノのハブスパナを持っていれば前後とも問題なく開けられる。
(10年以上ぶりにハブスパナを使ったのでサビていた。このあと工具もメンテナンスした)
旧式ペダルのメンテナンス
状態の良い部品を使って旧式ペダル2組からニコイチして組み上げた。
(この方法が機械的に良いか不明なのだが)元々は根本側のみボールベアリングで反対側はプラの軸受けが入っているだけだったが、2個分の部品を使って先端側もボールベアリングにした。
しかし、構造上玉当たりの精度を厳密に出すことが不可能なので根本的に構造に問題がある。
将来的に三ヶ嶋あたりのペダルに交換するかもしれない(できれば三ヶ嶋のペダルに踏面だけ上海鳳凰のものを付けたい)。
ダイナモライトの取り付け
リムダイナモのライトを取り付けた。
前述の通り信頼性に難があるのでLEDライトを併用予定。
ダイナモ(発電機)本体は、フロントは補助フォークに干渉するのでリアに取り付けた(ランドナー等でよくある配置)。
配線はとりあえずブレーキロッドに巻き付けて取りまわした。
線材は、秋葉原の電気店で聞いたところ用途的に対候性を考慮する必要がない(対候性のある銘柄というものが厳密にはない)ということだったので、普段使っている線材を使用した。
固定したい箇所は、考証的には問題があるがひとまずタイラップを使用した。
ネジを六角に交換
プラスネジは不便なので、これも考証的にはおかしいが、可能な箇所をすべてアーレンキーで回す六角ネジ(キャップネジ)に交換した。
ポジション出しについて
※2024年9月12日追記
乗っていてやたらと疲れるし、手も痛くなると感じていたのだが、ポジションが出ていないのが原因だと気づいた。
スポーツ車の影響でハンドルを低めに設定してしまっていたのだが、この自転車はハンドルを低くしてはいけない。
タイヤが28インチでフレームも大きいためサドルの高さがもともと高めだが、ハンドルをさらに高くする必要がある。
上半身がかなり立つように、ハンドルのフラット部分(ステムに固定する部分)でいうとサドルより5~10cmくらいは高くするとよい。
(厳密に計測していないので、もっと高くてもいいかも)
こうすることでハンドルに体重がかからなくなり、快適に乗ることができるようになる。
フラットバーやドロップハンドルと違い、ハンドルに体重をかける構造になっていないので、ハンドルが低いと無理な力がかかってとても疲れる。
スプロケットの交換
2024年9月13日加筆
パンクして後輪を外す必要があったので、せっかくなのでスプロケットを交換した。
こういったママチャリ・シティサイクル系のスプロケット(フリー)を外したことはないのだが、ホーザンのサイトにある、スプロケットを破壊して外す方法を参考にしたらなんとか交換できた。
ホーザンWEBサイト「専用工具の無い場合のフリーホイールの取り外し」より「破壊的なフリーホイールの取り外し」を参照
後輪フリーは外すときに工具を掛ける部分がなく、分解して破壊するしかないようだ。
蓋を開けて(このとき大量にベアリングボールが落ちてくる)、ギア歯を外す。
↑フリーの蓋を開けるとき、この画像の赤い持ち手の工具を使った
外せる部品をすべて外したあと、フリーのラチェット部分の窪みをナットの平面部に見立てて、モーターレンチを掛けて無理矢理回した。
(画像は外した後に撮影した再現)
外したあとの画像↓
取り付けるときは、↓の画像一番左の工具のようなチェーンがついた工具(スポーツ車界隈でいうところの、いわゆる「スプロケ外し」)を使って締めこむ。
(安かったので中国通販でついでに安物工具も買ったが、スプロケ外しはもともと持っていたので買う必要なかった)
ブレているが、画像のように22Tのスプロケットを取り付けることができた。
ブレーキ性能的にあまりスピードを出す自転車ではないのと、漕ぎ出しが重すぎてしんどかったので、一旦これで様子を見るつもり。
※このあと、チェーン長さが足りないのでチェーンも交換する。
ちなみに、画像のボロボロのモーターレンチは高校生のとき、初めてスポーツ車のスプロケットを交換したときに、大型のモンキーより安かったので購入したもの。その後長い間かなり役立っている。
以下スタブ
乗れる状態になってきたので、乗車記なども書く予定。