中国から上海鳳凰自転車を購入して日々実用している。
この自転車のタイヤ規格は28インチ(28×1-1/2)である。
自転車タイヤの表記方法はいくつかあるが、
- 28×1-1/2
- 700B
- ETRTO規格:40-635
上記の3種類はすべて同じ規格を指している。
さて、この700Bだが、日本においては非常に選択肢が少ない。
そこで、700Bタイヤの選択について知っている知識を書く。
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日本で普通に販売されている28インチ(28×1-1/2・700B・40-635)のタイヤ
日本の自転車関係の問屋の製品としては以下が販売されている。
サギサカタイヤ
シティサイクル・ママチャリ関連問屋の大手、サギサカが扱うタイヤ。
2000円前後。
https://www.sagisaka.co.jp/products/4973291144653/
普通のシティサイクル用タイヤである。
ただ、予想なのだが後述する中国製のOEMなのではないか?
シンコータイヤ
シンコータイヤの製品も28×1-1/2が出回っている。
こちらも2000円前後?
こちらも一般的なシティサイクル向けである。
https://www.shinko-ltd.co.jp/bicycle/city/index.html
公式サイトにはSR027とSR141いう型番の製品が掲載されている。
その他
そのほかに楽天などでブランド不明のものが売られている。
サギサカやシンコーを、とくにブランドを明示せず売っているものか、次に紹介する中国製の転売と思われる。
中国系の28インチ(28×1-1/2・700B・40-635)のタイヤ
じつは中国は28インチ大国である。
これは、イギリスの影響を受けて全国的に製造されたロッドブレーキ自転車が28インチを採用していたことによる。
自分が淘宝で中国から購入した上海鳳凰自転車も28×1-1/2規格を採用している。
ただ、淘宝で販売されている製品のバリエーション自体は少ない。
そもそも単なる実用の道具なので、バリエーションを増やす動機が乏しいのだと思われる。
中国からの個人輸入は送料も安く比較的容易なので、今後28インチを乗り続ける場合おすすめである。
朝陽タイヤ(朝阳轮胎、Chaoyang)
朝陽タイヤ(朝阳轮胎、Chaoyang)は中国のメジャーな自転車タイヤブランドのひとつである。
自分が2024年に買った上海鳳凰自転車にも付属してきた。
品質はよく、使っていて問題ない。
というかサギサカのOEM元ではないか?
価格は淘宝のショップによるが1本あたり20~35元くらいで、日本円だと500~800円くらいである。
この朝阳轮胎は、最近Chaoyangブランドで日本も代理店経由で売られるようになっているらしい。
なお、28インチの製品には「硬辺」と「軟辺」がある。
- 硬辺(硬边):通常のワイヤービード
- 軟辺(软边):耳付きタイヤ
なので購入時に注意が必要である。
普通は硬辺(硬边)で問題ない。
CST(正新轮胎)
CST(正新轮胎)もメジャーな中国系ブランドで、日本でも以前から販売されている。
筆者はタイヤの使用経験はないが、28インチのチューブは他社よりも品質がよいので愛用している。
(中国の自転車チューブにはタイヤよりもたくさんのメーカーがあるが、安物は本当に品質が悪い)
値段は朝阳轮胎と同じで20~35元(500~800円)くらい。
SCHWALBE(シュワルベ)の28インチタイヤ
スポーツ自転車用向け寄りの、高性能な28インチタイヤを探している場合、SCHWALBE(シュワルベ)の製品が日本では手に入れやすい。
具体的には「Schwalbe DELTA CRUISER PLUS」に28×1-1/2
日本にも輸入されているイギリスのPashley(パシュレー)の自転車にはシュワルベのタイヤがついているのだが、補修部品としてタイヤ単体も日本に入ってきている。
2025年1月現在、大阪にあるBici Terminiというお店の通販サイトで取り扱いがある。
ただし同店では白色しか扱っていないので注意。
マラソンもある
海外では「SCHWALBE MARATHON」(マラソン)のような定番製品にも28×1-1/2の設定があるようだ。
英語の公式サイトで「40-635」にチェックを入れて検索すると、マラソン系の各種とデルタクルーザーが現在のラインナップの模様。
その他の国にもあるはず
インドやパキスタンにも英国に影響を受けた28インチロードスターがあるので、タイヤもあるはずである。
総論 どのタイヤを買えばいいか
普通に日本でいまどき28インチを乗る分にはまあサギサカやシンコーでよいのだが、今後両社の製品は減っていくと思われる。
28インチは日本では消えゆく規格である。
今後乗り続けるためには中国からの輸入が無難だ。
中国の28インチは日本と違い非常に広まった規格なのでなくなることはない。
性能だけならヨーロッパのスポーツ車用のほうがはるかによいが、ヨーロッパからの個人輸入は高すぎる。
中国からの送料はタダみたいなものなので、普通に中国から買うのがよい。
ただ、シュワルベのデルタクルーザーには正直興味がある。
なおチューブは中国からCSTのものを買うことを非常におすすめする。
日本で売られている28インチ用と異なり、米式バルブの設定がある。