中国通販のTaobao(淘寶)で人民解放軍の解放鞋(解放靴)を買ったので紹介する記事です。
※TaobaoはAliexpressと同じ系列の中国国内向け通販サイト。
きっかけは、アメ横の中田商店を見てたら、中国の人民解放軍のトレーニングシューズが1,800円で売っていたことでした。
一瞬買おうかと思ったんですが、気づいてしまったんです。
「これ中国から買ったらもっと安いんじゃね?」
Contents
『解放鞋』(解放靴)を買った
買った経緯
ミリタリー趣味を始めてソ連装備を集め始めたのですが、中国から通販で買うと安いのでタオバオをかなり使ってるんです。
そこで調べてみたらたくさんありました。
だいたい一足あたり300~400円でめちゃくちゃ安いです。
今回せっかくなので4種類買ったのですが、4足で65元。
1人民元=21円のレートで計算すると1,365円。
で、送料のほうが高くて中国から日本への送料がドル建てで11.8ドルかかったので、
1ドル=150円のレートで計算して1,770円
合計3,135円です。
なので1足あたり約784円で買ったことになりますね。
日本国内のミリタリーショップや中国雑貨の店で買うと2,000円から4,000円するので、タオバオで直で買い物するとめちゃくちゃ安いです。
なお、今回前後して買った同人誌小林歓喜亭『解放靴 ~人民中国・軍靴の社会史~』(2023年12月、コミックマーケット103)によると、1990年代に中田商店に並んでいたときの価格が同程度だったようです。
https://komandou.booth.pm/items/5389752
今回買った『解放鞋』(解放靴)の紹介
ということで買ったものを順番に見ていきます。
今回買ったのは緑色のいわゆる解放靴のデザインのものです。
ハイカットとローカットを2足ずつで、それぞれ普通のソールと、強化ソール(防刺ソール)のものを買いました。
購入した店は「搏峰鞋业」という工場の公式ショップです。
「搏峰鞋业」は日本語だと「搏峰靴業」という感じです。
名称について
『解放鞋』(解放靴)と記載していますが
中国語では『解放鞋』です。
これは中国語で鞋が短靴を、『靴』がブーツを表す漢字であるためです。
ローカットの解放靴 5588解放鞋(5588解放靴)
まず、ローカットの普通のソールの解放靴。
商品名は「5588解放鞋」です。
値段は13.8元=約305円
5588解放鞋(5588解放靴)のパッケージ
ビニール袋に入っていて、靴紐は通されてなくて購入者が自分で通すようになっています。
左右の靴が靴紐で縛られています。
5588解放鞋(5588解放靴)の外観
紐を通すとこんな感じです。
これがいちばん伝統的な、いわゆる昔の人民服を着た人が履いてる靴のイメージがありますよね。
靴の裏は黒くて、5588と刻印されています。
こういう数字は作っていた工廠の名前らしいですね。
不具合
実はしょっぱなからこれ不良品でした。
靴紐の穴のハトメがきちんとカシメられてなくて金属が飛び出ていて、そのままだと靴紐が引っかかって切れてしまう状態です。
今回はやすりで削って対応しました。
タオバオの通販自体はアリエクと同じで返品や返金が気軽にできるシステムで信用できるんですが、返送代金のほうが高くなっちゃうので日本からの利用だと現実的じゃないですね。
試着した印象としては、足の甲の部分のフラップがとても短いのが違和感ある感じです。
靴紐の通し方について
靴紐はとりあえず商品写真と同じように通して蝶結びにしたのですが、それで合っているか自信ないです。
中国の百度(Baidu)で検索したら靴紐を横一文字で結ぶ方法の動画が出てきたりとか、
https://haokan.baidu.com/v?pd=wisenatural&vid=1843762990554378551
百度の検索結果では靴紐は結んだ後に靴の中に入れるという記述が出てきたり、なにが正しいのか不明です。
ハイカットの解放靴
次にハイカットの解放靴です。
商品名には「高腰农田鞋」とありました。
※自動翻訳:ハイウエストの農作業靴
値段は17.8元=約394円
ハイカットの解放靴 パッケージ
こちらも透明なビニール袋に入っていて、靴紐は自分で通します。
ハイカットの解放靴 外観ほか
ビニール袋とか、靴の中とソールには「搏峰」と書かれていますが、これはメーカー?作った工場?の名前「搏峰鞋业」です。
個人的には形的にも、普通の解放靴よりこっちのハイカットのほうがかっこいいと思いますね。
ハイカットのほうが靴紐による調整の自由度が低い
本当は見た目的にサバゲや軍装ではハイカットを使いたいと思っていたのですが、結果としては使うのはローカットになりそうです。
というのが、今回海外通販ということで大き目のサイズを買ったのですが、
ローカットではこのように、靴紐をきつく締めて調整できるのに対して
ハイカットだとこのように、アッパーの左右がくっついてしまってそれ以上きつく締められなくなってしまいます。
おそらくジャストサイズなら問題ないのでしょうが、この点については明確に欠点だと感じます。
ローカット強化ソール 3516解放鞋(3516解放靴)
続いては、普通の解放靴の形で黒い強化ソールのもの
値段は16.8元=約372円
強化ソールローカット解放鞋(解放靴)パッケージ
強化ソールローカット解放鞋(解放靴)外観
このとおりソールの歯がかなり深くなっています。
今回買ったものの中では、
- ローカットでサイズ調整しやすい
- ソールが分厚く履き心地がいい
ことからサバゲでメインで使うことになりそうです。
参考にした『解放靴 ~人民中国・軍靴の社会史~』によると、この強化ソールのものも、かつて人民解放軍で解放靴が現役で使われていた時代から存在して、中越紛争でも使われたみたいです。
強化ソールハイカット解放鞋(解放靴)
最後に、強化ソールでハイカットのもの。
値段は17.8元=約394円
強化ソールハイカット解放鞋(解放靴)パッケージ
強化ソールハイカット解放鞋(解放靴)外観
これもこのとおり、だいたいは通常のハイカット版と同じですがソールが深くなっています。
商品写真だとつま先が黒かったのですが、届いた商品はソール側面と同じ色になっていて、こっちのほうが好みです。
本当はこれが一番の本命でサバゲで使用予定だったのですが、こちらもオーバーサイズだとぶかぶかでちょっと厳しいです。
これだけ外で試し履きしてしまったのですが友達にタダであげる予定。
际华3511 ハイカット解放鞋【2024年4月2日追記】
46サイズは大きかったので友達にあげたり売却したりして、結局タオバオで45サイズを買いなおしました。
27.5cm相当ですがジャストサイズでした。
購入先は別の店にしました。
選んだのは「际华3511解放鞋」という店で、決め手になったのは「际华」でした。
この単語おそらくは軍の工廠が作っている製品という意味だと思うのですが、中国では軍の工廠が民間向けの製品も作っていて、最初から民生向けの工場より品質がよいみたいです。
一番有名なのは3517廠らしいのですが、3517解放鞋の公式ストアには45サイズがなかったので、適当に「际华 解放鞋」で検索して出てきた3511解放靴を選びました。
基本的には作りは同じです。
靴の裏には本物であることを表す(らしい)QRコードのシールがついています。
99式作训鞋(99式訓練靴、99式トレーニングシューズ)ハイカット【2024年4月2日追記】
99年式のトレーニングシューズで、解放鞋の後継です。
これのローカットは2024年現在中田商店の店頭で売られています。
これはたぶん民生用かと思います。
元の解放鞋に比べるとだいぶモダンで履き心地がよいです。
ただし、2024年現在、人民解放軍のトレーニングシューズはさらに今風の運動靴に置き換わっているようです(2023年から?)。
サイズ感について
(↑に追記部分があるので話が前後しますが)
今回、46サイズ(28~29cm相当)というかなり大きめのサイズを買ったのですが失敗でした。
ちょっとオーバーサイズ気味です。
なぜそんな大きいサイズを買ったかというと、キャンバススニーカーは大きいサイズを買って紐で調整するのに慣れてたからなんですよ。
でもそれって、欧米の靴の形がアジア人の脚の形に合ってないからなんですよね。
当然ですが中国オリジナルの靴なのでアジア人の足の形をしていて、そんな大きいサイズを買う必要はありませんでした。
もし解放靴を買うことがあったら、ナイキのエアフォースワンみたいな幅が広い靴のサイズ感で買うのがよいと思います。
ハイカットは中敷きでの調整にも限界がある
ハイカットの防滑ソールのものに中敷きを入れて近所で履いてみましたが調整に限界がありました。
シークレットシューズみたいな分厚い中敷きを入れたりもしてみたのですが、やっぱり根本的に足首や足の甲が保持できないので意味がありませんでした。
上にも書いた通り、ローカットのものなら靴紐でサイズ調整できるので、通販で余裕をもって大き目のサイズを買うならローカットにしたほうがいいです。
ハイカットを買うならジャストサイズ気味じゃないと厳しいです。
終わりに
ということで解放靴を買った、という話でした。
ソ連装備を買い集めてたらなぜか人民解放軍グッズも集まってしまったので、サバゲで使えたらなと思います。