次世代デジタルライブラリーのカメラ・写真関連メモ

国会図書館の次世代デジタルライブラリーで、カメラ・写真関連で面白そうなものをメモ。

著作権がすでに切れた著者

面白そうな本

広告図版

メーカー名で検索が可能なので、戦前のカメラについて広告図版が必要な場合、調達が非常に容易。

書籍紹介 『佐藤評論 番外編 知らなくても困らない韓国カメラの世界』

みなさんこんにちは。
フィルムカメラ系VTuberの御部スクラです。

今回は同人誌の紹介。
『佐藤評論 番外編 特集:知らなくても困らない韓国カメラの世界』です。

もう一ヶ月も過ぎてしまったのですが、東京の神保町で開催された「おもしろ同人誌バザール11@神保町」というイベントに行ってきました。

おもしろ同人誌バザール11@神保町

もちろん最大の目的は、この佐藤成夫さんの同人誌。
韓国カメラというこれまで陽のあたってこなかったものに注目するという、とても好奇心をそそられる内容です!

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いまさら『ニューロマンサー』を初読した(雰囲気で)

いまさらすぎるのですが、ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』を初めて最後まで読みました。
以前にも何度か読もうとしたことはあったのですが、毎回序盤、千葉から出るあたりで離脱してしまい、なかなか最後まで読み進めることができなかったのでした。

それが、『三体』を読み伊藤計劃を読んである程度SFへの耐性ができた今なら読めるのではないかと思い、再び手を出してみたのですが……

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韓国製カメラについての文献 覚え書き

佐藤成夫さんが同人誌で韓国製カメラについて扱っていることに関連して、少し自分でも韓国製カメラについて調べてみました。

その覚え書きです。

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田中穣 『日本洋画の人脈』

田中穣 『日本洋画の人脈』

100円の古書で買った、田中穣 『日本洋画の人脈』という本を読みました。
初版は1972年、新潮社から出た本で、わたしが買ったのは1975年の2刷です。

内容としては、読売新聞の美術記者である著者が、同紙の朝刊に「日本の人脈」の「洋画」編として連載したものをまとめたもの、とのことです(あとがきより)。

本書を読もうと思ったのは、東京都美術館や国立新美術館で年間にわたり開催されている公募展、団体展というものについて知りたいと思ったからでした。
そこにさまざまな問題があることはさておき、数多くの団体が存在し、現在まで存続していること自体は注目に値すると思ったのです。

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神林長平 『グッドラック 戦闘妖精・雪風』を読んだ

神林長平の『グッドラック 戦闘妖精・雪風』を読みました。

そもそもは、今年(2021年)に日本語版の最終巻が出た、中国SFの『三体』を読んで、そのあとに伊藤計劃の『ハーモニー』を読んで、ほかにもSFを読みたいと思っていたところ、SFが読みたいなら戦闘妖精・雪風は読んだほうがよいと薦められたのがきっかけでした。

ただ、1冊目(『戦闘妖精・雪風』、文庫版の「改」で読んだ)はピンとこなかった、というのが正直なところなのでした。
最大の要因として、わたしはミリタリーにうといのです。

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クリストファー・ボナノス 『ポラロイド伝説』 読書メモ

クリストファー・ボナノス 『ポラロイド伝説』(2013年、実務教育出版)を読んだ。
原著は2012年、”INSTANT THE STORY OF POLAROID”。

基本的には読み物だが、戦前の偏光フィルターの発明から、インスタント写真の発明、最盛期、衰退と破綻、2000年代におけるポラロイドの再評価までがうまくまとまっている。

ただ、原著が2012年ということもあって、再評価については基本的に明るい話題としてしか書かれておらず、あくまでも延命にすぎないことについては触れていない。

個人的に重要と感じたのはコダックとの訴訟についての部分である。
写真技術の歴史に詳しい人にとっては既知のことと思うが、コダックのインスタントカメラの販売の差し止めなどについて、恥ずかしながら知らなかった。

なかでも、コダックとの訴訟の裏でおこなれた富士フイルムとの取引がもっとも興味深かった(p.184)。
磁気テープなどの技術を提供するバーターで、富士フイルムはポラロイドからインスタント写真の技術を得たという。
フォトラマ、Instaxの誕生である。

2021年現在においても独自の地位を保っているチェキは、このことがなければ生まれなかったわけだ。
また、いまなお富士フイルムが銀塩の感材を生産できているのは、チェキの需要があるからとも聞く(真偽は知らないが)。

富士フイルムの感材が残っている遠因がこのことにあるとすれば、非常に面白いことだ。

松下哲也 『ヘンリー・フューズリの画法』の感想。そして苦手な写真、芸術の悪用のこと。

松下哲也 『ヘンリー・フューズリの画法』を読みました。
2018年に三元社から出た書籍です。

松下哲也は近現代美術史・キャラクター表現論が専門の研究者で、Twitterの芸術界隈のアルファツイッタラーとして有名。
わたしが本書を読もうと思ったのも、Twitterアカウントで著書として紹介されていたからでした。

あらかじめですが、この文章はわたし自身の感覚につなげて語るものであるため、書評ではなくあくまで感想にすぎません。

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『フォトライフ四季』(カメラのキタムラのフリーペーパー)の見どころ

カメラのキタムラが去年の冬まで出していたフリーペーパー「フォトライフ四季」のバックナンバーが1992年の創刊号から2020年の休刊号まですべてpdf公開されていたので、全号ざっと目を通して気がついたことを書き残します。

(当記事は2021年5月の連続ツイートをもとに加筆修正したものです)

フォトライフ四季
https://www.kitamura.jp/photo/seasons/

※2021年5月現在閲覧できますが、今後消される可能性があります。

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