みなさんこんにちは!
フィルムカメラ系VTuberの御部スクラです。
手元にあるジャンクのストロボを紹介する動画の2本目です。
1本目では手元にたくさんあった松下、ナショナル/パナソニックのストロボを紹介しましたが、この動画ではそれ以外のメーカーのストロボについて話していきます。
それではさっそくいってみましょう。
Contents
SUNPAKとSUNPAK auto20SR
SUNPAKというメーカーについて
まずは、かつては日本のストロボメーカーとしてはメジャーな存在だったサンパック。
いまでは日本国内での販売は終了しているようなのですが、Webarchiveで公式サイトのURLを見ると2019年の4月1日付けで撤退したということのようです[1]「お知らせ: … Continue reading。
。
同じくWebarchiveから、一時期サンパック製品を取り扱っていたシーアンドシー・サンパックのURLを開くとサンパックの歴史が載っています。
それによるとストロボへの参入は1963年だったということですね[2]「SEA&SEA SUNPAK : シーアンドシー・サンパック」公式サイトよりブランドの歴史 2018年9月22日時点のアーカイブ … Continue reading。
SUNPAK auto20SR
ガイドナンバー:20
調光:外光オート
電源:単3乾電池 x2
価格:8,873円
発売年:1980年代前半?
さて、シーアンドシー・サンパックではなくサンパック本体の公式サイトのWebarchiveのほうには過去の製品情報が残っていて、このSUNPAK auto 20 SRについての情報もあります[3] … Continue reading。
それによるとこのモデルはサンパックのストロボのなかでもロングセラー。
至って普通の外光オートストロボとのことです。
ガイドナンバーは型番の通り20。
電源は単3乾電池2本だけでOKです。
スペック的には特筆すべき部分はないのですが、それがいいんですよね、これ。
プラスチックの外装も頑丈そうだし、普通の製品だからこそ安心して使える。
なにも気にせず使える外光オートストロボがほしかったので、このauto20SRは手元に残したいと思っています。
ただ、パイロットランプが点灯しないのでここはネオン管を交換したいですね。
MetzとMetz 32CT3
Metzというメーカー
続いてはドイツのブランド、Metz(メッツ)のストロボです。
32CT3というモデルですね。
ドイツのMetzはドイツ語版のWikipediaによれば総合電機メーカーだった[4]「Metz-Werke – Wikipedia」(2022年10月25日閲覧)とのことで、日本の松下のような立ち位置に相当したのでしょう。
ただし2010年代になってから一度倒産して、中国の企業に買収されているようです。
さて、そんなMetzのストロボですが、camera-wiki.orgにかなり詳しく紹介されています[5]「Mecablitz – Camera-wiki.org – The free camera encyclopedia」(2022年10月25日閲覧)http://camera-wiki.org/wiki/Mecablitz。
SUNPAKの項目はスカスカだったので、欧米ではかなり売れていたのでしょうね。
Metz 32CT3
このMetz 32CT3というモデルは、Metz Mecablitzという電子化されたシリーズのひとつです。
フラッシュの下部がMetz SCAコネクタという差し替え式になっていて、さまざまなメーカーのホットシューに対応しているらしいのですが、ロックが固すぎて抜けません……
ストロボ本体はこういう見た目ですが上下左右に首振りが可能になっています。
背面を見ると外光オートの感度設定がASAよりDINを優先していてさすがドイツと感じます。
スペックですが、ドイツ語の愛好家のサイトに詳しく書かれています[6]「Metz 32 CT-3」(2022年10月25日閲覧)http://www.optiksammlung.de/Metz/32CT3.html。
それによるとスペックは、
ガイドナンバー:32
調光:TTL、外光オート、マニュアル
電源:単3乾電池 x4
価格:160ドイツマルク / 80ユーロ
発売年:1985年
見た目こそ少々クラシカルですが、機能的にはガイドナンバー32と十分。
かなり電子化されていて、背面の電源スイッチは押しボタンです。
動作についてもとくに問題ないです。
さすがに第一線で使うのは難しいですが、ちょっとした自宅での物撮り用くらいならアリかもしれないですね。
KakoとKako Elite-III
Kakoについて
続いては日本のKako、カコストロボです。
カコストロボは1970年代まではかなり存在感のあるメーカーだったようで、今年、カメラタイムズという業界紙のバックナンバーを漁っていたときも記事に頻繁に名前が出てきた覚えがあります。
ただし倒産してしまい、労働運動方面でかなり揉めたということがWikipediaに書いてあります[7]「カコストロボ – Wikipedia」(2022年10月25日閲覧)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%9C。
Wikipediaの記事では1970年代に倒産としかないのですが、東京法律事務所という弁護士事務所のWebサイトにはカコストロボの倒産が1977年の9月とあります[8]「60年の歩み|東京法律事務所60周年記念サイト」(2022年10月25日閲覧)https://www.tokyolaw.gr.jp/60th_site/history.html。
ほかにも東京の蒲田にある東京南部法律事務所のサイトには1979年5月に従業員全員解雇という記述があり[9]「50周年記念サイト | 東京南部法律事務所」よりリンク先pdfに掲載の年表(2022年10月25日閲覧)https://nanbu-law.gr.jp/50th_site/、かなり大きな倒産だったようです。
カコストロボについて検索すると、労働運動方面からもいろいろな情報が出てきますね。
Kako Elite-III
さて、このKako Elite-IIIというストロボ自体は調光機能のない普通のグリップストロボです。
1973年のカメラショーの「カメラ総合カタログ Vol.46」p.21に掲載があるので、それくらいの年代のものですね。
ガイドナンバーは32。
特色としては専用ニッカド電池を使うことで、2時間での急速充電が可能になったことがうたわれています。
いまでは単3型乾電池で悩むことはなくなりましたけど、1970年代というとマンガン電池が一般的だったはずなので、ニッカドとはいえ充電池が使えることはそれだけアピールポイントだったのでしょうね。
ただ、このストロボは不動品です。
電池端子を磨いても動作しませんでした。
ガイドナンバー:32
調光:マニュアルのみ
電源:単3乾電池 x4
価格:本体12,000円、充電器3,500円、専用ニッカド電池4本2,400円、ケース1,000円
発売年:1973年頃?
ちなみにこのストロボが外光オートではないだけで、カコストロボも同時期すでに外光オートの製品は出していました。
minetteというブランドとminette 18B
最後に日本のカメラ用品メーカー、マイネッテのストロボ、18Bです。
愛好家の方がblogに1977年のカタログをアップロードしていただいていて、そこに掲載されているのでそれくらいの年代の製品、ということなのでしょう[10]「資料「みなと商会 MINETTE 総合カタログ」 | 時代屋ちとせあめ(アメブロ版)」(2022年10月25日閲覧)https://ameblo.jp/chitoseame28/entry-12551113261.html。
掲載されたスペックによれば
ガイドナンバー:18
調光:マニュアルのみ
電源:単3乾電池 x2
価格:本体5,300円 ケース500円
発売年:1977年頃?
とのこと。
フル発光しかしないなんの変哲もないストロボですが、タバコのハイライトの箱と同サイズなのが売りだったようです。
このストロボは完全に壊れていて発光しない……と思っていたのですが、端子を磨き直したら発光しました。
マイネッテ写真用品はみなと商会という会社のブランドだったらしいのですが、2004年に倒産したということです。
まとめ
ということでいろいろなストロボについての紹介でした。
正直ストロボは道具としては消耗品なので、こういったジャンクとか、過去のメーカーについては誰も興味を持たないんですよね。
ですが、本来このチャンネルでやりたかったことを忘れずに、こういう誰も得しないようなテーマについても定期的にやっていけたらな、と思います。
ありがとうございました。
御部スクラでした。