みなさんこんにちは。
フィルムカメラ系VTuberの御部スクラ……ですが、今回はデジタルカメラの話です。
富士写真フイルムのデジタル一眼レフカメラ、FinePix S2 Proについて話します。
Contents
FUJIFILM FinePix S2 Proについて
レンズマウント:Nikon Fマウント
シャッター:縦走りフォーカルプレーンシャッター B、30秒~1/4000秒、シンクロ速度1/125秒
露出計:3D-10分割マルチパターン測光・中央部重点測光・スポット測光
フォーカシング:TTL位相差検出方式(AFポイントは5点)
電源:単3形電池4本 + CR123A 2本を併用
発売年:2002年
発売時価格:310,000円
製造元:富士写真フイルム
その他詳細は下記出典を参照
出典:「FUJIFILM | 企業情報 | ニュースリリース | デジタルカメラ「FinePix S2 Pro」の主な仕様」
https://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj911b.html
FUJIFILM FinePix S2 Proとは
FinePix S2 Proは、当時の富士フイルムのニュースリリースによると2002年6月21日発売。
価格は税抜で310,000円だったということです[1]「富士フイルムニュースリリース デジタル一眼レフカメラ「FinePix S2 Pro」新発売」
https://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj911.html。
当時は消費税が5%だったので、税込みだと325,500円ということになりますね。
さて、このチャンネルを見ている方はカメラが好きな人が多いと思うのですが、初めてデジタル一眼レフカメラを使ったのはいつ頃だったでしょうか?
わたしは2006年に中古のPENTAX *ist DSを買ったのが初めてでした。
2002年というと、そもそもまだ実家にデジタルカメラがなかったし、カメラに興味を持っていなかったので、わたしはFinePix S2 Proが出たときの雰囲気というのを知りません。
ただ、ちょうど2年くらい後の2004年7月発行の『カメラGET! Vol.28』(学習研究社刊)には、カメラを愛好する層の間でデジタル一眼レフが普及しはじめているという記事があります[2]「カメラGET ジャーナル デジタルと銀塩を使い分けるマニア層 中判カメラが新品・中古ともに動き出す」
『カメラGET! Vol.28』2004年、学習研究社、p.51。
2004年の段階では、同じ2002年発売のNikon D100の中古価格がこなれてきたという状況のようです。
ということで、今回取り上げるFinePix S2 Proは、デジタル一眼レフカメラがやっとアマチュアでも実用できる状況になってきた頃の機種、といえるんじゃないかと思います。
わたしの主観としては、デジタル一眼レフがカメラ好き以外のユーザーへの訴求力を真に獲得したのは、2006年だと認識しています。
2006年というと、Canon EOS Kiss Digital X、SONY α100、PENTAX K100Dが登場した年ですね。
そう考えると、一般的なユーザーにとって、2000年代の前半がコンパクトデジタルカメラの時代。
その間に、このFinePix S2 Proを含む機種が爆発的普及への下準備を整えて、2000年代後半、晴れてデジタル一眼レフの時代がやってきたといえるのではないでしょうか。
FinePix S2 Proの特徴
それでは、FinePix S2 Proの特徴を見ていきます。
スペック面については、当時の富士フイルムのニュースリリースを参考文献としています。
「FUJIFILM | 企業情報 | ニュースリリース | デジタルカメラ「FinePix S2 Pro」の主な仕様」
https://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj911b.html
Nikon F80ベースのデジタル一眼レフカメラ
このカメラは、フィルムカメラのNikon F80をベースとしたデジタル一眼レフカメラです。
有効画素数は617万画素。
センサーはスーパーCCDハニカムです。
ただし、ハニカム信号処理システムを用いて、1212万画素相当での記録が可能になっています。
センサーサイズはAPS-C相当です。
レンズマウントはFマウント
富士フイルムのブランドとともに、このようにNikon Fマウントの文字がプリントされています。
とあるように、レンズはNikon Fマウント。
各種のニッコールレンズが使用可能です。
絞りリングは最小位置にして、絞りの変更はボディ側で行う形となります。
F80の痕跡が多く残る
さて、いまレンズを外しました。
このカメラのセンサーはAPS-Cサイズですが、見ての通り、マウントの中はベースとなったF80の、35mmフルフレーム用の大きなミラーがそのまま残っています。
ファインダーのスクリーンも35mmフルフレーム用です。
それではファインダーはどうかというと、このように、周辺部がクロップされた状態になっています。
このファインダーは、見やすいかどうかでいえば、はっきりいって見やすくはありません。
ただし、あとで話すのですが、このカメラにはファインダーの見やすさを超えたメリットがあったと思っています。
オートフォーカスも、FinePix S2 ProとNikon F80のスペック表(外部リンク)を見比べたところ、F80そのままであるようです[3]ニコン公式Webサイトより「F80D/F80S 主な仕様」
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/f80df80s/spec.html。
今回、外に持ち出してスナップ的に撮影したときには、特段不満は感じませんでした。
露出モードはプログラム、絞り優先、シャッター優先、マニュアルとすべて可能。
ボディ左肩のダイヤルで切り替えます。
このダイヤルの外周部のプラ部品が経年劣化で割れやすいようです。
わたしのFinePix S2 Proも割れていたのを接着剤で補修しています。
ISO感度の設定も過渡期の仕様
設定可能な感度は、
ISO100~ISO1600までです。
感度設定ですが、モードダイヤルと同軸に割り振られています。
設定時はダイヤルをISOに合わせて、コマンドダイヤルで変更する必要があるのですが、ダイヤルがこの位置にあるときシャッターを切ることはできません。
撮影するためには各モードの位置まで戻す必要があります。
現在では、撮影中にISO感度を変更するのは当然のことです。
ですがこのカメラは2002年の発売。
フィルムのカメラでは撮影中に感度を変更することは基本的にないので、当時、デジタルカメラが感度設定機能をどうやって扱うのかが定まっていなかったということがよくわかります。
余談なのですが、わたしは、2010年くらいの時点まで趣味ではフィルムカメラを愛用していた(デジタルカメラはコンパクトデジタルカメラか携帯電話)ので、いざデジタル一眼レフを入手したときに、
絞りとシャッターの2パラメーターだったものが絞り・シャッター・感度の3すくみに変わって最初は戸惑ったのを覚えています。
記録メディアと記録速度
記録メディアは、このように、背面下部にスロットがあります。
こういうメディア配置はいまのカメラにはないので時代を感じますね。
スペック表によると、
上段のスロットがスマートメディア。
下段はマイクロドライブ用です。
そう、公式にはマイクロドライブ用、つまりコンパクトフラッシュと同サイズの超小型HDD用なのです。
スペック表では340MBか1GBのマイクロドライブ用となっていますが、当然、コンパクトフラッシュも使えます。
この2GBのコンパクトフラッシュで問題なく動作しています。
わたしはコンパクトフラッシュ自体、何年も買っていないので、MAXでどれくらいまで対応しているかは不明です。
このコンパクトフラッシュも10年以上前に買ったものです。
記録速度はかなり遅いです。
シャッターを切ったあと、次の撮影が可能になるまでかなり待たされます。
(動画ではバッファが空になるまでの様子も紹介しています)
このカメラほど極端ではないですが、2000年代中頃くらいまでのデジタルカメラって、バッファの容量に限界があって連写枚数に制限があるのが普通だったんですよね。
フィルムカメラにはそういう制限がなかったので、即応性が求められる場面では、比較的遅くまでフィルムカメラの優位性というのが残っていたという印象があります。
背面液晶はまだ小さい時代
背面液晶は1.8型。
約11万画素ということです。
いまの感覚からするととても小さく、撮影したカットのピントが合っているかどうかはすぐにはわかりません。
ただ、これもいまだから後出しでそういえるだけで、当時はまったくマイナスではありませんでした。
電池
電池は単3乾電池を4本と、CR123リチウム電池を2本使用します。
これは両方を入れる必要があり、片方では動作しません。
CR123Aだけが入っている状態ではこのように、カメラの上の液晶はつきますがエラー表示になります。
単3電池だけの場合、動きはするのですが電池の消耗が激しくなり、内蔵ストロボが使えなくなります。
このあたり、あくまでもNikon F80にデジタルカメラとしての機能を建て増ししたカメラであることがよくわかりますね。
なお残念ながら、わたしの単3電池用のケースは蓋の一部が破損しています。
かつて、デジタルカメラの燃費がとても悪い時代があった
Wikipediaによると三洋電機のeneloopが登場したのは2005年らしく(そんなに後だったんですね)[4]「eneloop – Wikipedia」(2022年1月12日閲覧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Eneloop、それ以前のニッケル水素電池やニッカド電池は、自然放電やメモリー効果が未改良で一般ユーザーにとっては敷居が高かったことを考えると、このカメラを運用するのは相応に面倒なことだったことが想像できます。
わたしは2000年代の後半、電池が充電できない環境でアウトドアをしていたことがあったのですが、すでにeneloopはありましたが充電できないので、単3乾電池用のコンパクトデジタルカメラを持っていって、無限にオキシライド電池を使い捨てていた記憶があります。
いまとなっては忘れられていますが、かつてのデジタルカメラってとても燃費が悪かったんですよね。
コンパクトデジタルカメラに対するこのFinePix S2 Proのようなデジタル一眼レフのメリットとして、背面液晶を常時表示する必要がないので電池の持ちがよいということがあったはずです。
スペック表には常温でだいたい600枚くらい連続撮影可能と書いてありますが、これは公称値なので、当然、こんなに多くは撮影できなかったと思います。
ハニカム信号処理システムの効果はどれくらい?
さて、さきほどこのカメラは617万画素のスーパーCCDハニカムで、ハニカム信号処理システムを用いて1212万画素相当での記録が可能ということを説明しました。
この1212万画素相当の記録というのは、実際のところどれくらい効果があるものなのでしょうか?
ハニカム信号処理システムの補完を比較
実際に撮影して比べてみました。
これが、1212万画素相当、4256×2848ピクセルで保存されたjpgです。
等倍拡大して切り抜くとこんな感じです。
レンズはこの動画でも取り付けている35-80mmですが、絞りはF8まで絞って、感度はISO100、一灯だけですがストロボを炊いています。
レンズの焦点距離は50mm付近を使用しています。
色が明らかに緑色っぽいのですが、ホワイトバランスを、ストロボ光と色温度がほぼ同じ太陽光に設定するとこんな感じになるので、もともとこのような写りなのだと思います。
比較的新しいセンサーと比較
比較のため、同じレンズをSONYのα7に取り付けて、APSサイズにクロップして撮影してみました。
厳密にはα7のAPSクロップは約1000万画素相当の3936×2624ピクセルなので、画素数だけでいうとFinePix S2 Proの1212万画素相当より少し少ないのですが……
α7で撮影したほうの写真を等倍にしてみると、このように、こちらのほうが解像感があるのですよね。
ただ、もしかすると発売当時はここまで高解像度な画像はなかなか存在しなかったので、言われてみないとわからなかった可能性もあります。
本来の617万画素で撮影
さて、この1212万画素相当での撮影というのは、カメラの内部で処理しているものです。
というのが、RAWに設定して撮影すると、最高画質設定時でも本来の617万画素でしか撮ることができません。
それでは、RAWで617万画素のまま撮影してみるとどうなるのでしょうか?
はい。これが617万画素のRAWをPhotoshopのCameraRawで現像したものです。
ホワイトバランスをオートで調整した以外は無調整です。
(3024×2024ピクセル)
こうして見ると、やはりこのカメラの本来の性能は617万画素なのだといえるでしょう。
ただ、あとでも話しますが617万画素というのは時代を考えると低画素ではありません。
2002年に617万画素、しかもAPS-Cサイズのセンサーというのは、コンシューマ向けのカメラとしては超ハイスペックです。
600万画素というのは案外小さい
ですがそれを踏まえても、いまの基準で見ると600万画素強というのが案外小さいことに驚きました。
この画像、3024×2024ピクセルなのですが、これっていわゆる4kディスプレイより小さいのですよね。
わたしの環境は1920×1080のディスプレイなので等倍鑑賞はできないのですが、この動画をご覧になっている方にも4kディスプレイを使っている方は普通におられると思います。
普段もっと古いカメラばかり触っているので忘れがちなのですが、2002年のカメラというのは昔のカメラなのだなぁと思うのでした。
佐藤成夫さんの関連ツイート↓
5kモニタで600万画素機のRAW開いてLrでダブルクリックしたら拡大されなかった瞬間が最近の衝撃でしたね
— 佐藤 (@sigeosato) November 29, 2021
撮影した写真
それでは撮影した写真を見ていきます。
レンズは全然年代が合っていないのですが、画素数の話のときと同じAF NIKKOR 35-80mm F4-5.6 Dです。
写真ですが、RAWで撮ったので617万画素相当です。
日中撮影
まずは日中撮影した写真です。
この動画をUPする2ヶ月くらい前、まだ季節が秋の頃に撮影したのですが、普通に写っていることがわかりますね。
わたしはあまり、CCDの色・CMOSの色という概念については詳しくないし、レタッチでいくらでも変えることができると思っている立場なのですが、たしかに2000年代前半のデジタル一眼レフっぽい写りといわれると、そうである気がしてくるのですよね。
RAWでの撮影ですが、あまりレタッチでいじることはせずに、ホワイトバランスの調整とセンサーゴミのレタッチだけに留めています。
どこか色が淡い感じがするのは、ソフトウェア的な要因なのでしょうかね。
いっぽう、このようにハイコントラストな写真を撮ると白飛びすることもありました。
このあたりは、デジタルカメラのセンサーというのが発展途上だったことを感じます。
2000年代、コンパクトデジタルカメラでも白飛びした写真がありがちでしたよね。
アンダー部を持ち上げてみる
白飛びといえば、2010年くらいからの一時期、HDRの写真というのが一斉を風靡しました。
今回、空に露出を合わせたアンダーの写真を撮ってみたので、フォトショでシャドウ部分を持ち上げてみました。
感度は1600まで上げています。
すると、拡大するとノイズが目立つものの、見られなくもない感じです。
いまでこそ画質面でちょっと厳しさを感じますが、2002年のカメラとしては十分な性能だといえるのではないでしょうか。
雪の日の作例
続いて、なぜこのカメラをこんな天気の日に、という感じなのですが雪の日の写真です。
こんな感じの写真、いまでこそまったく珍しくありません。
でも、2002年にはこういう写真がデジタルで撮影できること自体が、とても珍しいことだったのですよね。
というところからすると、このカメラをいまこうやって稼働させる意味というのは、デジタルカメラの歴史の追体験にほかならないのでしょう。
このFinePix S2 Proは、電池は汎用の単3電池とCR123Aですし、メディアもCFなので運用がとても楽な部類です。
こういう古いデジタルカメラを保存している方の中には、もっと運用の難しい機種を動かしている方もおられるので、本当に尊敬しています。
「デジタル一眼レフカメラであること」そのものが強みだった時代のカメラ
さて、こうして特徴と撮影した写真を見ると、このカメラはまだまだ発展途上のものだったことがわかります。
いまの価値基準から「これはひどい」みたいな感じで酷評することは簡単です。
でも、当時においてこのカメラは当然そうではなかったんですよね。
いまお見せしてきた写真というのは、デジタル一眼レフで撮影したいたって普通の写真です。
でも、2002年の写真というのは、これは普通の写真じゃなかったんですよ。
今回使用したのと同じレンズを付けて、以前、フィルムカメラのNikon Uで撮影しました。
これがNikon Uでの写真です。
こういう写真が、2002年当時、普通の人が撮影できる写真だったわけです。
しかも当然、フィルムカメラしか持っていない人は、印画紙へのプリント、ようするに紙でしか写真を見ることができなかった。
というよりそもそも、2002年というと、パソコンとインターネットがある程度普及してきたとはいえ、持っていない人もまだまだ多い時代でした。
パソコンがなければ、デジタルカメラだけあってもどうしようもありません。
ちなみに携帯電話にデジタルカメラの写真を入れるなんてことは、普通できませんでした。
マニアはいろいろとやっていたかもしれないですよ。
でもそれはあくまでもマニアの話です。
カメラを内蔵した携帯電話のうち、実用的なものの元祖といえるシャープのJ-SH04が2000年の11月発売[5]「カメラ付き携帯電話 – Wikipedia」(2022年1月12日閲覧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E4%BB%98%E3%81%8D%E6%90%BA%E5%B8%AF%E9%9B%BB%E8%A9%B1。
そして、携帯電話内蔵カメラの画素数が100万画素を超えるのは、やっと2003年に入ってからなのです[6]「カメラ付き携帯電話 – Wikipedia」(2022年1月12日閲覧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E4%BB%98%E3%81%8D%E6%90%BA%E5%B8%AF%E9%9B%BB%E8%A9%B1。
デジタルカメラは2000年代前半の数年間で爆発的に普及していくのですが、普及と改良の勢いが激しすぎて、たった1年、2年違うだけでも、製品としての完成度に大きな差が出ます。
2002年というのは、デジタルカメラという製品がまだまだ改良途上にある時期だったといってよいでしょう。
そんな時代に、多くのニッコールレンズを取り付けて、こんなによい画質で写真を撮ることができるデジタル一眼レフカメラを発売した。
しかも、300万画素くらいのコンパクトデジタルカメラが普通に商品価値を持っている時代に、600万画素のセンサー、画像処理で1200万画素相当の画像を出力することができる。
さらに31万円という、カメラが好きな人なら購入を検討できる値段。
こういう特徴を備えて出てきた、このFinePix S2 Proというカメラは、とても強い魅力がある製品だったわけです。
ファインダーがとても狭くても、そんなことは高画質のデジタル画像を記録できるメリットの前ではかすんでしまう。
連写ができなくても、高画質のデジタル画像を記録できるメリットのほうがずっと大きい。
高画質、高画素のデジタル画像が記録できるということ自体に大きな価値があった。
2002年というのはそういう時代だったのです。
デジタルカメラの時代
ということで、今回は富士フイルムのFinePix S2 Proのお話でした。
今回、わたし自身が実際に見聞きしたことも含めて、デジタルカメラについて話してみました。
デジタルカメラの歴史もそろそろ書かれなくてはいけない時代になっているのを感じます。
ただ、デジタルの道具についてはインターネットに比較的情報が残っているのは強みです。
今回、カメラ付き携帯電話について露骨にWikipediaをソースにしましたが、そういった情報についてはなまじWikipediaがある程度信頼できるということも、インターネット以前と以後の時代の違いというのが顕著に表れていると思います。
でも、とくにカメラではそうですが、放っておくと歴史というのはプロの道具とマニアの道具についてしか残らないのですよね。
その点でいうと、たとえば2000年代前半に、カメラに興味がないユーザーが最初、デジタルカメラをどうやって導入したのか、みたいなテーマについて、意識して誰かが書き残す必要があるんじゃないかと思っています。
ということで今回はこのあたりでおしまいです。
ありがとうございました。
御部スクラでした。
脚注
↑1 | 「富士フイルムニュースリリース デジタル一眼レフカメラ「FinePix S2 Pro」新発売」 https://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj911.html |
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↑2 | 「カメラGET ジャーナル デジタルと銀塩を使い分けるマニア層 中判カメラが新品・中古ともに動き出す」 『カメラGET! Vol.28』2004年、学習研究社、p.51 |
↑3 | ニコン公式Webサイトより「F80D/F80S 主な仕様」 https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/f80df80s/spec.html |
↑4 | 「eneloop – Wikipedia」(2022年1月12日閲覧) https://ja.wikipedia.org/wiki/Eneloop |
↑5, ↑6 | 「カメラ付き携帯電話 – Wikipedia」(2022年1月12日閲覧) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E4%BB%98%E3%81%8D%E6%90%BA%E5%B8%AF%E9%9B%BB%E8%A9%B1 |