東京光学 TOPCON RE-2 & RE. Auto-Topcor 58mm F1.8 解説

東京光学 TOPCON RE-2 & RE. Auto-Topcor 58mm F1.8 解説

みなさんこんにちは!
フィルムカメラ系VTuberの御部スクラです。

今回は日本の東京光学のフィルムカメラ。
TOPCON RE-2について話します。

TOPCON RE-2とは

東京光学 TOPCON RE-2

TOPCON RE-2は1965年発売[1]『昭和10~40年 広告にみる国産カメラの歴史』1994年、朝日新聞社、p.392
当時の広告によると、RE. Auto-Topcor 58mm F1.8付きで39,800円だったということです[2]『昭和10~40年 広告にみる国産カメラの歴史』1994年、朝日新聞社、p.259

このカメラは1963年に登場したTOPCON RE SUPERに対する廉価機種、というか中級機種にあたるカメラで、たしかにTOPCON RE SUPERの価格、RE. Auto-Topcor 58mm F1.8付きで54,000円よりもかなり安くなっていますね[3]『昭和10~40年 広告にみる国産カメラの歴史』1994年、朝日新聞社、p.259

TOPCON RE-2で撮影した写真

それでは、まずはTOPCON RE-2で撮った写真を見ていきます。

レンズはRE. Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影しました。
使用フィルムはFomapan 200です。

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

今回、絞り開放から絞り込んでいるものまで、いろいろと撮影することができました。

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

まずは絞りを開いたものから映像に出していくのですが、ボケについてはなんだか少し暴れ気味なのかな、と感じました。
ただ、このレンズ自体、状態の悪いものをバラしてしまっているので本来の描写なのかはわからないんですけどね。

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

撮影時期は春で、モノクロですが桜を撮ったりもしましたが、アウトフォーカスの部分に枝がたくさん写り込むような写真は、このレンズにとってちょっと意地悪だったかなーと感じました。

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

焦点距離が58mmと、この時代の一眼レフ用の標準レンズとしてはちょっと長めですし、まだまだ発展途上なのかもしれないですね。

いっぽう、絞り込むと普通に破綻なく写ってくれています。

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

とくに危なげはなく、いい感じだなーという感想です。

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

ここからの写真は、いままでいろいろとお世話になっている、YouTubeで写真表現に関する配信をされているハマチャンさんとさせん子さんと、祐天寺にあるPaperPoolに行ったときの写真です。
許可をいただいて写っている写真を使わせていただきました。

「写真虎の穴ハマチャンネル」はこちら↓↓↓
https://www.youtube.com/channel/UCGt-QiMUUPGqwG2t9Y8GB7A

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

TOPCON RE-2 / RE.Auto-Topcor 58mm F1.8で撮影

ボケについていろいろと言いましたが、こうしてメインの被写体に人物が写っているとなんだかいい感じに見えるので不思議です。
カメラやレンズの写りって、やっぱり人物を撮ると感じ方が変わって見えてくるところありますね。

本当に、人を撮るといいレンズなのだと思います。

TOPCON RE-2の解説

では、カメラ本体とレンズについての解説なのですが、

TOPCON RE-2は、開放測光、機械式の縦走りシャッターと、1965年の一眼レフカメラとしてはかなり先進的な内容を持っています。
というか開放測光自体、この機種より前に発売したTOPCON RE SUPERが世界で初めて実現したものなんですよね。

シャッターはコパルスクエアS

スペック的なところをみていくと、
シャッターはコパルスクエアSで、Bと1秒~1/1000秒。

シャッター:コパルスクエアS

↓の画像はNikomat FTNから取り出したもの

コパルスクエアS

コパルスクエアSを使ったカメラに共通することですが、シャッターダイヤルの軸がフィルム面に対して垂直になっています。

シャッターダイヤルの処理については、たとえばニコマートではレンズマウントの周りにシャッターダイヤルを置いていますが、

ニコマートFTNのシャッターダイヤル

このTOPCON RE-2ではボディの右手側にそのままダイヤルを置いています。

TOPCON RE-2のシャッターダイヤル

TOPCON RE SUPERなどそれまでの東京光学製一眼レフの横走り布幕シャッターではなく社外製のコパルスクエアSを用いたことで、低価格で一眼レフを販売することができるようになったわけです。

※音声では触れませんでしたが、コパルスクエアSはコパルと東京光学の共同開発とのこと[4]「TOPCON CLUB-Forcal Plane Shutter SLR 4 (RE-2 & IC-1)」(2022年6月24日閲覧)
http://www.topgabacho.jp/Topconclub/FPslr4.htm

巻き上げはレバー巻き上げです。

巻き上げはレバー巻き上げ

同じコパルスクエアを使ったニコマートFT系機種と同じく、分割巻き上げはできません。
巻き上げの感触はなんだかバネを引き伸ばすような感じで、ニコマートFT系機種ととても似ています。
というかこのカメラ、シャッターユニットが同じなので当たり前かもしれないのですが、シャッターの感触、ミラーショック、シャッター音など、全体的な感触がニコマートそのものという感じがあります。

このTOPCON RE-2はファインダー周りを清掃した以外はとくにいじっていないのですが、さすがコパルスクエアというか、スローもそれなりに切れています。

露出計

露出計は、1965年の一眼レフとしてはとても先進的なTTL開放測光です。

TTL開放測光

ここについては、世界初の開放測光一眼レフ、TOPCON RE SUPERから機構を受け継いでいます。

露出計の測光なのですが、RE SUPERと同じように、レフレックスミラーの裏側にCdS受光素子を置くミラーメーターになっています。

ミラーメーター

ミラーに斜めの格子状の模様が見えますが、線の部分が鏡ではなくなっていて、そこから光が受光素子に向かうようになっているんですね。

マウントをのぞき込むとこのように、ミラーへリード線がつながっているのが見えます。

ミラーへリード線がつながっている

このあたり、もう50年以上前のカメラなので断線しないか不安なのですが、いまのところメーターは触れています。

今回、基本的に露出計の出た目で撮影したのですが露出もネガなら問題なさそうでした。

露出計のスイッチは、マウントの脇、左手側の下の方にあります。

露出計スイッチ

単なるスイッチです。
ここについては、もっと後の時代に当たり前になる、巻き上げレバーを引き出すとONになるような機構のほうがいいな、と思いました。
今回外に持ち出したときも、何度も露出計のスイッチを切り忘れていました。

電池はMR-9水銀電池です。

電池はMR-9水銀電池

レンズマウントと絞り値伝達

レンズマウントは、東京光学のフォーカルプレーンシャッターの一眼レフに共通するエキザクタマウントです。

エキザクタマウント

じつはエキザクタマウントのカメラを使うの初めてなんですよね。

エキザクタマウントといっても、開放測光のために独自拡張されています。
マウントの上に左右に動く部分があります。

マウントの上に左右に動く絞り値伝達部がある

ここがレンズの絞りの値をボディへ伝達する部分です。
ほかのメーカーにも同じように絞り値を伝達する機構を持ったマウントがありますが、この機構を東京光学が特許として押さえていて、ほかのメーカーが使用料を払っていたのは有名です。

下の画像のようにレンズと噛み合います。

レンズの絞りリングと噛み合っている様子

ファインダーと露出表示

ファインダーはこんな感じで、非常にシンプルです。

ファインダーの様子

露出計のスイッチが入っていないときは、右下に針だけが見えます。

露出計のスイッチを入れると、このように露出計の定点が出てきます。

露出計のスイッチを入れると定点が出てくる

この定点に針を重ねると適正露出になる定点合致式です。

ファインダーの中央にはマイクロプリズムがあります。

中央にマイクロプリズム

マット面はまあ普通に合わせやすいかな、という感じです。

RE. Auto-Topcor 58mm F1.8

RE. Auto-Topcor 58mm F1.8

今回使ったレンズはRE. Auto-Topcor 58mm F1.8です。

RE. Auto-Topcor全般にいえることですが、レンズの鏡筒が本当に美しいんですよね。

鏡筒がとても美しい

白いマットな銀色の鏡筒にゴム巻き、レンズの写りがどうというよりも、東京光学にしかないこの見た目だけでこのレンズで撮りたくなります。
REオートトプコールというと58mm F1.4がとても有名でものすごく高くなってますけど、この58mm F1.8でも全然トプコールの魅力を感じられるんじゃないかと思います。

資料がないのでソースがWikipedia(Wikipediaの出典はクラシックカメラ専科3)になってしまうのですが、構成は5群6枚ということです[5]「エクサクタマウントレンズの一覧 – Wikipedia」 … Continue reading

フィルター径は49mmです。

今回、ボディとレンズを買った後にかなりボロボロなフードも購入しました。

レンズフード

フードはバヨネットになっています。
このフード、普通に逆付けも可能で、1960年代のレンズフードとしてはとても先進的だと感じます。

逆付け可能

ちなみにこのフードは年代が合っていなくて、刻印は58mmではなく5.8cmとなっています。

フード刻印は5.8cm

TOPCON RE-2の感想とこのカメラを使う意味

ということで、撮影した写真とカメラの特徴について話してきたんですが、

このカメラ、使った感触だけでいうと、もうほとんどニコマートFTNなんですよね。

シャッターとか巻き上げの感触はニコマートFTNそのものです。
違うのはシャッターダイヤルの位置と、レンズを取り付けるときにガチャガチャをしなくていいこと。

というか操作しているときのしっかりしている感でいえば、ニコマートFTNのほうが全然上だと思います。

でも、やっぱり東京光学のカメラということで、他のメーカーにない魅力があるんですよね。
トップカバーのメッキとかプレスの質はとてもよくて、とくにメッキの銀色はほかのメーカーにはないもののように感じます。
ちょっとメッキの色が青っぽいんですよね。

もちろん、さっき話したレンズの鏡筒のスタイリングもものすごく格好いいです。

それからいうまでもなく、TOPCON RE SUPERの角ばった形状を受け継いだペンタ部の処理も好ましいと感じます。

RE SUPERゆずりのペンタ部形状

以前紹介したことのあるTOPCON 35-Sのような精密すぎるくらい精密みたいな感じとは違うのですが、全体的にスマートなんです。
ニコマートFTNはどちらかといえば無骨なカメラですからね。

感触や立ち位置はニコマートFTNと似ていますが、趣味的な目線で見るとまったく違う魅力があるカメラなのだと思います。
いまとなってはコパルスクエアSの耐久性も保証されているので、その点でも実用向きなのかもしれないですね。

Nikomat FTN 解説・使い方(Nikkormat FTN)

TOPCON RE-2 まとめ

ということでTOPCON RE-2のお話でした。

以前から東京光学の一眼レフ、使ってみたかったのですが、中級機種とはいえやっぱりトプコンは使っていて満足感があるなーと思いました。
TOPCON RE SUPERとまったく別のカメラであることはわかっているので、そのうちREスーパーも手に入れてみたいです。

ありがとうございました。
御部スクラでした。

脚注

脚注
1 『昭和10~40年 広告にみる国産カメラの歴史』1994年、朝日新聞社、p.392
2, 3 『昭和10~40年 広告にみる国産カメラの歴史』1994年、朝日新聞社、p.259
4 「TOPCON CLUB-Forcal Plane Shutter SLR 4 (RE-2 & IC-1)」(2022年6月24日閲覧)
http://www.topgabacho.jp/Topconclub/FPslr4.htm
5 「エクサクタマウントレンズの一覧 – Wikipedia」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7