Cosina CT-1 Superを分解したときに気づいたことのメモ。
※2021年3月27日追記
分解メモ
巻き上げレバー
巻き上げレバーは軸の上部もプラで一体成型になっている。
裏側のプラスネジ2本を外すと外れる。
軸自体の大きなプラスネジは順ネジ。
シャッターダイヤル
シャッターダイヤル中央のカニ目は順ネジ。
ゴム板で十分回せる。
カニ目ネジを外した後、シャッターダイヤルを上に引き抜くと外れるが噛み合わせが固い。
軸はプラ製なので折らないよう注意。
セルフタイマー
前板のセルフタイマーは、接着されている飾り板を外すとプラスネジがある。
このプラスネジも順ネジ。
前板を外す
前板は、左右の貼り革を剥がして、その下にある4本のプラスネジを抜くと外れる。
マウント周りの摺動抵抗(絞り値伝達用)から伸びている2本のリード線がフレキとつながっているので、ここはハンダを外す必要あり。
ファインダー周りのモルト
ファインダー接眼部周りにはモルトが多く使われているが、今回は交換済みのようで劣化の兆候もなかったので基本的に存置した。
ただし、アイピースのプラ部品には(おそらくOEM時のバリエーション用と思われる)受光素子を置くための未使用の穴があり、それを塞ぐモルトが劣化していたので交換した。
(おそらく前回の整備この部分に気が付かなかったのでは)
今回は前板を外すまででとりあえず動作するようになったので、分解したのはここまで。
個人的な趣味で、グリップとセルフタイマーのネジ隠し部分をグッタペルカっぽい柄のシートに替えました。
追記:再分解
ミラーアップが再発したので再度分解しました。
おそらくシャッターのダンパーかなにかが要因だと思うので、ミラーボックスやシャッターを下ろすことに。
今回、ME復活応援サイト様のコシナCT10の分解記事を参考にさせていただきました。
http://tomshome.sakura.ne.jp/others/sr/CT10.html
ハンダを外す箇所
ミラーボックスとシャッターを下ろすために外すハンダは画像の通り。
- 巻き戻し基部の可変抵抗から伸びる黄色いリード線 x2
- ボディ下部の電池ボックスから伸びる赤いリード線 x1
- シャッターダイヤルから伸びる白いリード線 x1
- シャッターダイヤルから伸びる黒いリード線 x1
- ホットシューにつながる青いリード線 x1
その他、水色のリード線も外す必要があるが、これはラグでネジ止めされている。
※リード線の色は同機種でも異なる可能性があるので注意。
ミラーボックスを下ろす
アイピース脇の2本とボディ底部の2本、合計4本のネジを外すとミラーボックスを下ろすことができる。
シャッターユニットを下ろす
シャッターユニットを下ろす前に、シャッターダイヤル部分とレリーズ軸を外す。
シャッターダイヤルの部分は上部2本と前面1本のネジで外れる。
また、レリーズ軸(金属のプレスで作られている)は前面のネジ1本で外れる。
シャッターユニット本体は、内側上部のネジ2本と、裏蓋側のモルトが入る溝にある1本、合計3本のネジを抜くと外れる。
ダンパー
おそらく、この部分のダンパーが劣化しているのが原因。
このダンパーが入っている軸自体はネジで止まっているので、なんとかアクセスしようとシャッターユニット自体を分解してみたが、途中カシメられている箇所があり、どうしてもそこまでアクセスできなかった。
結局、ダンパーを掻き出すように除去して対応。
シャッター羽根を分解したりしたのは徒労になりましたが、コパルスクエアの構造が少しわかったので結果オーライ。
このシャッターユニットは、板橋区立郷土資料館の図録『板橋と光学Vol.3』 p.84によるとコパルスケヤCMSという製品のようです。
というわけでコシナCT1 Superの分解でした。
この記事の構成、素人寫眞機修理工房っぽいですね。