1990年代の都写美がすごかった件【古典技法ワークショップ】

1990年代の都写美がすごかった件【古典技法ワークショップ】

みなさんこんにちは!

フィルムカメラ系Vtuberの御部スクラです。
今日は小ネタです。

ここに、冊子が4冊あります。
これ、なにかというと東京都写真美術館のワークショップの資料なんですよね。

当時、わたしが参加したものです。

1990年代の東京都写真美術館ワークショップ

1990年代の東京都写真美術館ワークショップ

表紙に書いてある開催された時期が1996年から1997年。
東京都写真美術館が仮の施設としてできたのが1990年。
現在の恵比寿ガーデンプレイスで本格的に開館したのが1995年のことなので、ほんとうに一番最初の時期に行われたワークショップなんですよね。

さて、この4冊、どれも内容がすごくマニアックなんです。
順番に見ていくと、

まずにプラチナプリント。

次にカロタイプ。
言わずと知れた、イギリスのウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが発明した古典技法ですね。

そして、三色分解で撮影するカラー写真。

最後に、フォトピクチャー&コピスタレーション。
これは現代美術のインスタレーション作品を制作する講座です。

と、どれも通好みの内容で、いまでも非常に興味をそそられる内容なんですけど、

これらのワークショップのすごいところが、どれも「親子講座」なんですよ。

つまり、親子連れで参加するワークショップで、子供にカロタイプとかプラチナプリントとかやらせちゃうんです
わたしはバーチャルの年齢が17歳なので1990年代にはまだ子供だったんですけど、実際に、ワークショップで暗室に入ったのを覚えています。
当時はそれがどれだけすごい内容なのかまったくわかってなかったんですけどね。

今回資料を見つけることができなかったんですけど、この4つのほかに湿板写真のワークショップに参加した記憶もあって、ガラス板に乳剤を塗布した覚えがあります。

しかも、さらにすごいことにどれも参加費が無料! だったらしいんですよ。
当時、まだ都知事が青島幸男の時代で、石原都知事になってからかなり予算が削られてしまったみたいなんですが、まだ開館したばかりでしたし予算に余裕があったみたいですね。

というわけで子供に古典技法をやらせるというすごい内容のワークショップだったわけですが、軽く冊子の内容を見ていきましょう。

具体的な内容

プラチナプリント

まず1996年のゴールデンウィークに開催されたプラチナプリント
講師は細江賢治先生。
細江英公の息子です。
こちらもプラチナプリントの処方が書かれていて、資料を見れば実際にプラチナプリントができてしまいます。

カロタイプ

次に1997年のゴールデンウィークに開催されたカロタイプ
講師は北山由紀雄先生。
冊子にはカロタイプの処方が書かれていて、いまでも資料として一級品です。
そして実際に当時制作したカロタイプの紙ネガとプリントがこちらです。

カロタイプ

カラー写真の原点を探る ワンショットカメラで撮る総天然色写真

そして、これは年が書いていないんですけど日付がゴールデンウィークなので、1998年だと思います。
カラー写真の原点を探る ワンショットカメラで撮る総天然色写真
講師は平野武利(ひらのたけとし)先生。
山岳写真家の方です。
こちらも三色分解カメラの図解からプリント作業の手順まで書かれていて、内容がポートレートなので画面には出さないのですが、シアン・マゼンタ・イエローのプリントと、それを重ね合わせた天然色プリントも手元に残っています。

フォトピクチャー&コピスタレーション

最後に、これは古典技法ではないのですが、フォトピクチャー&コピスタレーション。
これは1997年の7月の開催です。
現代美術の作品を作るワークショップだったのですが、たしかOHP用の透明なフィルムに絵を描いて、それをプロジェクターで投影して作品を制作したと記憶しています。
講師は永原ゆり先生で、検索すると作品を見ることができます。

まとめ

というわけで、1990年代の東京都写真美術館で開催されたワークショップの思い出でした。

昔の都写美はすごかった! みたいなことだけを話すといまの都写美を下げるような感じになってしまうので、公式サイトを見てみたのですが、
さすがに現在は新型コロナウイルスの影響で暗室などの本格的なワークショップは難しいようなのですが、
2020年のはじめまでは、モノクロの銀塩プリントのワークショップをはじめ、内容はとても充実していました。
また、視覚障害者と美術を鑑賞するワークショップが定期的に開催されているのが、1990年代にはなかったことで時代の変化をあらわしていますね。

古典技法のワークショップは近年はあまりやっていないようですが、いまではほかの場所でも古典技法のワークショップを受講することができるので、興味のある方は探してみるといいかと思います。

わたしは子供の頃はとくに写真やカメラが好きという意識はなかったのですが、大人になってから写真をやるようになったのは、もしかすると子供の頃のこおういう経験が影響しているのかもしれないですね。

ありがとうございました。
御部スクラでした。