みなさんこんにちは。
今回は作例のない小ネタとして、Nikon Usについて話します。
Contents
Nikon Usのスペック
レンズマウント:Nikon Fマウント
シャッター:縦走りフォーカルプレーンシャッター B、30秒~1/2000秒、シンクロ速度1/90秒
巻き上げ:自動 1.5コマ毎秒(高速時)
露出計:3D-5分割マルチパターン測光(G・Dタイプレンズ使用時)
カウンター:液晶に表示
フォーカシング:TTL位相差検出方式(AFエリアは3点)
電源:CR2 x2個
使用フィルム:35mmフィルム
発売年:2002年
発売時価格:50,000円(ボディのみ、税別)、75,000円(28-80mm付、税別)
製造元:ニコン
参考文献:
「US:主な仕様 – フィルム一眼レフカメラ | ニコンイメージング」
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/us/spec.html
「US – フィルム一眼レフカメラ – 製品情報 | ニコンイメージング」
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/us/
Nikon Usについて
Nikon Usは2002年発売。[1]「価格.com – ニコン Us ボディ スペック・仕様」
ボディ本体が税別5万円ちょうど、AF ZOOM NIKKOR 28-80mm F3.3-5.6G付で税別75,000円だったということです。[2]「US – フィルム一眼レフカメラ – 製品情報 | ニコンイメージング」
小型軽量化を進めた機種
さて、このチャンネルでは以前Nikon Uについて取り上げましたが、このNikon Usはさらに小型化、軽量化、そしてコストダウンを進めた機種ということになりますね。
ざっくりとこうして2台を並べただけでも、Usのほうがずっと小さいのがわかると思います。
このようにボディ同士で重さを比べてみても、Usのほうが当然軽いです。
プラマウント
外観からわかる部分で、マニア目線でいちばん気になるのがレンズマウントですね。
Nikon Uでは金属マウントでしたが、Usではプラマウントになっています。
まあ、マニアはプラマウントを嫌いますが実際問題としてこれでも実用上問題はないので、これでもいいのでしょう。
ちなみに、これはソースはWikipediaなのですが、ニコンのフィルム一眼レフでプラマウントなのは、このUsとAPS用のプロネアSだけのようです。[3]「ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧 – Wikipedia」
でも2002年のカメラということで、CanonやPENTAXはもっと早くからプラマウントを採用していたことを考えると、ここまで割り切ったカメラを出すのがニコンは遅かったのだな、とも感じます。
フィルムレールもプラです。
フルモード機でスペックは十分
機能やスペックについていえば、P・S・A・M、4つの露出モードが揃ったフルモード機です。
操作系についても、この時代のニコン製一眼レフということで、シャッターボタンの周りに電源スイッチがある見慣れた配置になっています。
シャッター速度は30秒から1/2000秒まで。
シンクロは1/90秒です。
ここはNikon Uと同じですね。
スペック表を見ていて気づいたのですが、シャッター速度や露出補正がNikon Uの1/3段ステップから1/2段ステップになっており、こちらもデチューンされています。
スペック表を見るとNikon Uの6分割マルチパターン測光に対してこのUsは5分割マルチパターン測光となっていたり、
巻き上げ速度がNikon Uの2.5コマ毎秒に対してUsでは1.5コマ毎秒と少し性能が落ちている部分はあるのですが、普通に使う分には全然問題ないんじゃないかと思います。
※ただ、動画撮影中にテストフィルムを装填してみたところ、1.5コマ毎秒については案外遅いとも感じました
プリワインディングになっている
そう、巻き上げですが、Nikon Uと異なる点として、このNikon Usはフィルムをあらかじめ全部巻き上げて、1枚撮るごとにパトローネに巻き戻すプリワインディングになっています。
こちらについてはCanonやMINOLTAも時代が進むにつれて下位機種はプリワインディングになっていったので、ニコンもその流れに追従していますね。
これは初心者が使うことも多かったカメラとしては大きな改良点だと思います。
ファインダー
ファインダーですが、露光時間や絞りの値は表示されるのですが、
Nikon Uでは露出がバー表示になっていたのに対して、
Nikon Usは+・適正露出・-の5段階表示になっているので
ここもちょっとデチューンされています。
AFポイントもNikon Uの5点から3点に減っていますね。
AFの性能自体は、今回フィルムを通して撮影はしていないのですが、Nikon Uと大差ないと思いました。
日付写し込みと電源
日付写し込み機能は2049年まで使用可能です。
カメラ本体の電源はCR2を2本使います。
まとめ
ということで、今回は本当に紹介だけなのですがざっくりと見てきました。
スペックだけ見るといろいろと省略されている感じはありますが、ちゃんとフルモード機であることと、そしてプリワインディングになっていることなど、非常にまじめに作られたカメラだと思いました。
最初に値段に触れましたが、Nikon Uの定価がボディ本体61,000円。
それに対してNikon Usは50,000円ちょうど。
2000年代初めということは値引きされるのが当たり前なので、仮に2割引きとして48,800円のカメラと4万円ちょうどのカメラということになるわけですが……
たぶん、マニア視点でのスペックとかよりも、小さくて軽くて持ち歩きやすいことが、このカメラの最大の価値だったのでしょう。
発売から20年経っているのに、グリップがべたつくこと以外はこうして問題なく動いているので、Nikon Us、フルオートの一眼レフをちょっと使ってみたいという方には、全然アリなカメラなんじゃないかな、と思いました。
ありがとうございました。
御部スクラでした。